yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

49日を過ぎてますけど(湘南台の首つりの家⑥/⑪(不動産百話①))

 

何故、感情移入がよくないかと言えば、

呼んでしまうことがあると言われている

からです。

 

何をって、それです。

そう、亡くなった本人です。

 

この時点では、本人が亡くなってからも

う1年近く経っています。

いわゆる 49日をとっくに過ぎていま

す。

 

49日とは、仏教用語

亡くなった日、命日から数えて49日目

の追善法要のことを言います。

亡くなった人が極楽浄土へ行けるかの最

終判決の日が、49日目だからです。

 

つまり、その判決が下って、本人はもう

この世にはいないはずなんです。

 

僕も、いつもはそんなことは、まったく

気にしません。

でも、大の大人が4人もいたのに、隣の

部屋から敷居を乗り越えて転がってきた

懐中電灯。

あのタイミングで、です。

これは、いま起こった現実。

なにか起きてもおかしくなさそうな感じ

がしてきます。

 

このとき僕は、目黒にある小さな芸能事

務所の不動産部門を、部門ごと借りて不

動産の営業をしていました。

渋谷で起業した自分の「不動産専門ファ

イナンシャルプランニング事務所」とは

別な営業もしていたんです。

 

この芸能事務所は、一人社長の事務所で

すが、昭和62年ごろに始まったバブル

景気のときに、不動産が儲かると思い不

動産部門を作ってしまった。

でも不動産営業のやり方が分からず、そ

のまま不動産の免許を更新し続けている

という不思議な会社です。

25年間も経って、営業実態がない。

それを丸ごと借りました。

 

この物件の図面を作成してレインズ(東

日本不動産流通機構(不動産業者専用の

流通情報))登録をします。

その会社名で物件情報登録をしますが、

図面の電話番号は、自分の業務用携帯電

話の番号にしています。

 

なぜならその芸能事務所には、普段は誰

もいません。契約しているタレントも来

ないんです。

 

僕も基本出社することはありません。

10年以上前なんですが、すでに業務の

効率化を考えて、ほぼ在宅ワークができ

るようにしていたんです。

 

また別な理由として、こういった物件は

問い合わせが異常に多い。

なぜなら間違いなく、表面上は安いから

です。

 

事務所の電話番号にすると、まったく問

い合わせに対応できない。

また、基本的に誰もいないので、留守電

がパンクします。

 

 

自分の業務用携帯電話の番号にするしか

ありません。

コロナの後遺症(新型コロナにかかったら⑫/⑭)

 

貸してもらったパルスオキシメーター

は、療養終了の後も4日間計って下さい

とのこと。

4日の夜まで計ったあと、5日めの午前

に返信用のレターパックで送りました。

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パルスオキシメーターが不足しています。

早く次の人に届くように。

 

発熱からホテル療養が終わるまで、2週

間近くかかったため、体力が戻るまで、

療養終了後1週間程度かかりました。

 

 

最後に、ホテルで出されたお弁当の画像

を貼り付けます。

 

ホテル療養できて、お弁当があり、スタ

ッフさんの1日2度の安否確認、常駐看

護師さんの1日2回の電話問診。

 

本当にありがたかったです。

 

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ホテル、お弁当、お茶、水、薬は無料です。

自宅療養では、サトウのご飯やカップ麺のセット。

 

食べられないことが多かった。

ご飯だけお茶漬けにしたり、食べられる

おかずだけ食べたこともありました。

 

これらの写真は全部の写真ではありませ

んが、何度か同じものが出ています。

 

でもいただけるだけでも、いいほうだっ

たんですね。

 

ただ、近くの療養ホテルでは、2~4種

類の中からお弁当が選べました。

崎陽軒シウマイ弁当やチャーハン弁当

が出て、美味しそうでした。

ホテルによって違うみたいです。

 

今まで僕は、自分にはコロナの後遺症が

ないと思っていました。

しかし今日まで、二つだけ以前と違って

いることを感じています。

 

一つは味覚障害です。

味覚が無くなった訳ではなく、鋭くなっ

ってしまった。

塩味と酸味だけ、いままで以上に強く感

じてしまうようになりました。

普通の料理が、しょっぱかったり酢っぱ

かったりして、食べるのがつらい。

甘味や苦み、うまみなんかは変わってい

ません。

この二つの味だけです。

治る感じがしません。

 

そしてもう一つは、体感温度です。

気温が、35°の猛暑日でも、さほど暑く

感じない。

家族に言わせると、蒸し暑い風が吹いて

いるそうです。

だけどそれが、秋のような爽やかな風に

感じてしまう。

身体で感じる温度が、ずれてしまってい

ます。

もともと暑がりなんですが、それが無く

なってしまいました。

でもちゃんと大汗をかいているので、そ

こは大丈夫みたいです。

感覚だけ戻りません。不気味です。

 

他には、体重が4kg減りました。5日半

食べてなかったら、やっぱり減る・・。

 

 

いま療養中の方へ。

あなたも早く完治しますように。

 

 

 

 

僕たちへの手紙でした(湘南台の首つりの家⑤/⑪(不動産百話①))

 

その手紙には、90歳代の母親が亡くな

った事への悲しみが書いてありました。

 

そして続けて、最愛の奥さんが病気で亡

くなったこと。

その悲しみに自分は耐えられない。

ずっと続けてきた趣味の野鳥のカメラ撮

影も、情熱を失いつつあると。

 

家の中には、望遠レンズで撮ったと思わ

れる綺麗な野鳥の写真が、たくさん飾っ

てありました。

 

更に自分にも、おそらく治らないであろ

う病気が見つかったということ。

そして親族とは絶縁しているため、誰も

頼れる人がいないことなんかが書いてあ

りました。

 

「もう生きている意味がない」という絶

望が綴られている手紙。

誰に宛てたか分からない手紙。

でも、最後は「宜しくお願いします」と

いう言葉で終わっている。

 

3人で回し読みして、これは僕たちへの

手紙ではないかと思いました。

最後に資産処分に当たる、その時点では

本人には分からない誰かに向けた、託す

ような手紙です。

 

僕たちにできることは、この不動産を次

の人に引き継ぐこと。

お金に換えて、それを国庫に納めること

がその役目です。

速やかに進めたい。それだけです。

 

特にお金や株券なんかがが無かったため

に、そのことを資産台帳に記入して確認

を終わります。

 

外の駐車場に、トヨタのマークⅡが停め

てあったのですが、車の買取り業者さん

に確認したところ、価値はゼロとの事。

 

弁護士さん達が先に帰り、戸締りや雨戸

・窓を閉めるのは僕の仕事です。

 

さっきの件もあるので、雨戸はほんの少

し開けておいて、中に光が入るようにし

ておきます。

また2階の雨戸は、お隣の家の方に向い

ていないものを開けたままにして、光が

入るようにしておきます。

 

お隣の家の方を向いている雨戸を開けて

おくと苦情が入ることが多いからです。

 

夜なんかにお隣の雨戸が開いていて、ガ

ラス越しに中が見える。

事情を知っているだけに、それは気持ち

のいいもんじゃない。

そのうちに「夜中に誰かいた」なんて変

な噂が立ったりすると、ますます家が売

りにくくなります。

 

手紙のことを思い出すと少し残念な思い

を持ってしまいます。

でも速やかに進めたいという強い気持ち

が沸いてきました。

 

なんとかしてあげたい。

 

 

でも実は、この感情移入なんかは、あま

りよくないことなんです。

えっ!一人で行くの?(湘南台の首つりの家④/⑪(不動産百話①))

 

取り合えず全員が、なぜか足早に勝手口

から外に出ます。

 

そして誰も何も言わない。

数分の沈黙・・・。

 

そこでK弁護士さんが、

「センバさんはこの物件の担当なんだか

ら、悪いけど雨戸と窓とか開けてきて。

今のままだと足元も見えなくて、危ない

からね」

 

(ちょっと待て。どの口が言ったんだ、

この言葉)と心の中では思ったんです

が、そこは元気に「いいですよ」と答え

る。

 

K弁護士さんは、まったく来る気がない。

 

鍵屋さんに目をやると、

「私は次の仕事があるので、お代をいた

だいて、もう出たいのですが」。

じゃあ、なんでさっきついて来たんだ。

 

20歳代の女性弁護士さんに目を移す

と、「こっちを見ないで」って豹変。

 

いやいや、そこまで言うか?

 

K弁護士さんが、

「ちょうど懐中電灯も手に入ったし、こ

れを使ってよ」と、あの懐中電灯を手渡

してくる。

(これを使うの?だってこれだよ)と思

いながら、そんな素振りを見せずに一人

で、もう一度建物に入って行きます。

 

しょうがないから、この懐中電灯を使っ

て中を照らしながら進みます。

 

小さな声で、

「誰かさん。もう君が親切なのはよく分

かった。でもね、これ以上の親切はいら

ないからね」と言いながら。

 

懐中電灯の光の先に、なにか見てはいけ

ないものが見えたりしないように、ずっ

と祈りながら進みます。

 

そして何も見ることもなく、1階の部屋

の窓と雨戸を全部開けてから、弁護士さ

んを呼びます。

 

K弁護士さんは、

「築25年と古いけど、なかなかしっか

りしたいい家だね。建物は使えそうだか

ら、現況売買になるかな」となぜか建物

を褒めます。

 

その後、2階の窓と雨戸も開けて、残置

物の確認を3人で行います。

現金や貴重品が残っていないかの確認。

そういったものがあった場合は、資産と

して裁判所に届けなければいけないから

です。

 

そういった物はありませんでしたが、お

そらく趣味であった高級そうなカメラが

何台もあり、レンズも10本以上ありま

した。

 

また、家具や家電もそのままですが、お

金に換算するのが大変なため、不動産に

付帯したものとして、買主さんに処分し

てもらうことを条件にして販売すること

にしました。

 

 

すると、タンスの引き出しを確認してい

たK弁護士さんが、手紙を見つけました。

 

灯りをどうぞって、誰?(湘南台の首つりの家③/⑪(不動産百話①))

 

それらを報告書にまとめてから、建物の

中を確認したかったですが、鍵が無い。

 

弁護士さんに、鍵が無く建物に入れない

ことを連絡します。

3日後の14時に、弁護士さんが鍵屋さ

んを連れて来るとのこと。

 

3日後に再度現地に来ることにして、そ

の日は引き上げることにしました。

 

そして3日後の14時、K弁護士さんと

弁護士になったばかりの20歳代の女性

が来ました。

K弁護士さんは、K大学で「法律学」の非

常勤講師もされています。

40歳代後半のベテランで、新人弁護士

さんの実地研修を行うことも多い。

毎年誰かしらの研修を行っています。

そのため春先には、必ず新人弁護士さん

と一緒に行動しています。

 

少し遅れて鍵屋さんが来ました。

 

鍵屋さんが建物全体を見たところ、裏の

勝手口の方が安く済むとのこと。

早速、勝手口の鍵を外し、新しいものに

交換します。

その時間は数分。

5分もかかりませんでした。

 

建物の中を確認するために、4人で中に

入ります。

後で考えてみて謎だったのが、鍵屋さん

も一緒に建物の中に入ってきたこと。

普通鍵屋さんは、自分の仕事が終わった

らその場でお金をもらって業務終了、帰

ります。

 

勝手口ということは、台所の横にあるこ

とが多い。

少しだけ雨戸がずれていたので、その明

かりを頼りに建物の中に4人で入って行

きます。

 

しかし、リビングらしきところは真っ暗

で何も見えません。

その先にあるらしい部屋の雨戸がピッチ

リ閉まっている。

そのために昼間なのに、本当に真っ暗で

何も分からない。

 

K弁護士さんが

「センバさん、懐中電灯とか持ってきて

いないの?」と聞いてきます。

 

「申し訳ない、持ってきてないです。本

当に何も見えないですね」と僕。

 

その瞬間でした。

・・・・・・・・・コトン。

何かが落ちた音がしました。

 

多分全員が気づいたはずです。

でも何かが落ちただけなので、ちょっと

驚いたぐらいでした。

 

しかしその何かが落ちた方角から、何か

が転がってくる音がする。

 

コロコロコロコロ・・・・・。

コトン。

コロコロコロコロ・・・・・。

何かに当たって、でもそれを乗り越えて

転がって、間違いなく近づいてくる。

 

そしてK弁護士さんが「痛てっ!」。

 

その瞬間、灯りが点きました。

転がってきた懐中電灯の灯りです。

・・・・・・・おそらく隣の部屋から。

 

何故か「灯りが無い」と言った瞬間に、

隣の部屋から転がってきた懐中電灯。

そしてK弁護士さんの足に当たって、スイ

ッチが入った。

 

誰だ、この親切君は。

偶然じゃないだろう、これは。

 

こんな時は誰も声を出さないもんです。

 

 

K弁護士さんが「取り合えず一回みんな外

に出てみようか」と言うまでは。

 

湘南台の首つりの家(湘南台の首つりの家②/⑪(不動産百話①))

 

そんなにたくさんの事故物件を扱いなが

ら、何事も起こらない。

 

だから心霊現象なんかがあるはずはない

と思っていました。

事件や事故があった場所は、気持ち悪さ

があるため、そう感じやすくなってしま

うと思っていた。

 

ただ、二つの話は、もうかなり前のこと

なのと、現実にそういったことがあって

も、最後になにか呪われたとか、不幸な

出来事が続けて起こったなんてことはな

く、その場だけで「なんなんだよ!」と

いうことで終わっています。

 

怖い話であっても、リアルにはそういっ

たことで二つとも終わっています。

ドラマや怪談話とは、そこが大きく違っ

ている。

特に悲惨な結末が待っている訳ではない

んです。

 

一つは約25年前の話。

もう一つは、約10年前の話です。

 

順番が前後しますが、もっとも嫌だった

約10年前の話から書いていきたいと思

います。

 

 

 

湘南台の首つりの家

 

その売買の話は、懇意にしているK弁護

士さんからの依頼でした。

神奈川県藤沢市湘南台にある、古い一戸

建の話です。

 

本人が自殺して、身内が相続を放棄した

ため、売買代金は国庫に入る。

横浜地方裁判所から、弁護士会経由で順

番にまわってきた案件です。

 

70歳代の男性が、自宅近くで首つり自

殺を行ったとのこと。

 

物件調査と査定依頼。

 

もう僕は独立して、個人事務所で案件を

受けていたので、取り合えず一人で現地

確認に向かいました。

もちろん昼の明るい時間です。

 

ドラマのように、わざわざ暗くなってか

ら行くようなことはしません。

 

個人事務所になってから最初に受託した

事故物件。

そのせいか、今までにない「なにか」の

予感がして、初めて気が進まないという

気持ちになりました。

 

現地に行って目の前の川を見ると、橋の

たもとに花が置いてある。

もしかしてと、ご近所にヒアリングをか

けます。

 

思ったとおり、そこで首を吊っていたと

のこと。

複数の家で確認を取りました。

 

そこで言われたのが、

「早く建物を壊すか、売買してほしい」

ということ。

どうしてもその人を思い出してしまうの

と、空き家があると、それだけで怖い感

じがしてしまうとのこと。

ご近所の方の正直な気持ちです。

 

その後藤沢北警察署の刑事課に行って、

事件のことをヒアリング。

当然、教えてくれません。

 

ただこちらは、家の中で亡くなったの

か、それとも外で亡くなったのかの確認

が取りたい。

なぜなら不動産の評価が変わってくるか

らです。

 

裁判所に出す査定書の価額が変わってし

まいます。

 

担当の刑事さんから

「そんなこと教えられる訳ないだろう」

と強く言われたのですが、30分ほど粘

って、やっと次の言葉をもらいました。

 

 

家の中ではなかったんじゃないかな。

 

不動産の微妙に怖い話(湘南台の首つりの家①/⑪(不動産百話①))

 

不動産営業に関わって 35年め。

 

ときどきお客さんに聞かれるのが、事故

物件って本当にあるんですか?

安いんですか?

やっぱり何か出たりするんですか?

 

結論から言うと、当然事故物件というの

は必ずあります。

建物の中で自殺したり、殺害されたり、

病死してから発見が遅れてひどい状態に

なっていたり。

絶対にあります。

 

でもそこから何か出る、というのは基本

的にはありません。

 

いままで僕は不動産売買を 1000件

以上成立させています。

査定件数は 4000件以上。

売りに出ている不動産の下見だけでも、

数万件です。

 

また、銀行系不動産会社はそういった物

件を扱うことが多いんです。

なぜなら、不動産を購入するときには、

だいたいが住宅ローンを組んで、保証会

社と契約します。

 

自殺、殺害、病死の場合は、保証会社か

らローンの残った金額が支払われる。

そしてその手続きの過程で、売却を依頼

されるケースが多いんです。

 

だからそういった物件を調査しに行った

り、売りに出したりすることが、他の不

動産会社に比べて圧倒的に多い。

しかも僕は、わりとそういった物件をス

ムーズに売買したことが多かったため、

そのうち何かあれば「センバさんへ」と

いうことになってしまった。

 

こちらは苦手意識もないし、営業数字が

確実に見込めるため、どんどんそんな物

件の扱いが増えてきました。

 

たださすがに、一人で初めての現場に行

くのは気持ちのいいもんじゃない。

部下と一緒に行くこともありました。

 

そんなに数を扱っていると、やはり何か

出るとかがないのが分かってくる。

これだけ扱っても何も起こらない。

 

ひとつの事例として、神奈川県逗子市の

小坪トンネルの幽霊事件があります。

このトンネルの北側にある「鎌倉逗子ハ

イランド」という旧分譲地と南側にある

「亀ヶ岡団地」という旧分譲地を分譲し

た会社にいたため、しょっちゅうこのト

ンネルを通る。

 

夏になると必ずこのトンネルで、車に血

の手形がついていたとか、女の幽霊が追

いかけてきたとかという話しが出ます。

 

本やテレビ、ネットなんかでも必ず出て

くる。

しかし夜中に通っても、僕は一度も見た

ことがありません。

たしかにトンネル内のオレンジのライト

は、不気味な感じがしますが、それだけ

です。

 

でもここで決定的なのは、地元に住む人

でそんな経験をした人が一人もいないと

いうこと。

誰も見ていないし、経験もしていない。

 

どうやら他から噂を聞いて、見たいと思

って来た人にしか見えないようです。

 

つまり、そんなものは無いんです。

 

 

僕もそう思っていました。

あの二つの案件に出会うまでは・・・。

 

コロナ完治あと(新型コロナにかかったら⑪/⑭)

 

新型コロナウイルスは、思ったよりもキ

ツイ感じでした。

インフルエンザなんかの何倍もキツイ。

 

かかっているとき、熱や咳があって酸素

飽和度が下がらないときは、本当にどう

なってしまうんだろうと心配や不安ばか

りが頭をよぎりました。

 

ホテル療養が早目に決まったため、そん

なに気にしていなかったのですが、後で

聞いたところ、ホテル療養を希望しても

入れなかった人や、自宅療養中なのに安

否確認やお弁当が届かない人が増えてき

ているようです。

 

ずっと熱や咳が止まらず、パルスオキシ

メーターも届かず、自分の酸素飽和度も

分からない。

療養終了期間になって、初めて保健所と

連絡が取れた人もいるみたいです。

 

うちも息子のホテル療養をお願いしたと

きは、いっぱいなので難しいと言われて

います。

ホテル療養が決まったのは、お願いして

から2日後でした。

 

時間がかかるもんだなと思っていたので

すが、そうではなかったみたいです。

 

午後かかってきた保健所からの電話に、

「ホテル療養が決まりました、ありがと

うございます」と伝えたら、

「えっ、なんで?」とのこと。

 

実際は、ホテル療養はなかなか決まるこ

がないので、不思議に思ったとのこと。

逆に現況を聞かれました。

 

そして保健所の担当者が

「あーなるほどね」と納得したのは次の

理由です。(一度書いています)

 

①その時点で僕もコロナの陽性反応が出

ていたため、家庭内感染が広がっている

可能性が高い。

②娘以外は、まだワクチン接種ができて

いない。(一度だけ接種済み)

③家族に保育士がいる。

 

うちは5人家族です。

長男だけ、会社の近くに一人で住んでい

ますが、4人は横浜のマンションに一緒

に住んでいます。

 

今回コロナにかかったのは次男、僕、妻

の順です。

娘だけ大丈夫でした。

おそらく、1回だけですが接種したワク

チンのおかげです。

やはりワクチンは打ったほうがいい。

 

ちなみに次男は、コロナで発熱してから

嗅覚と味覚が無くなりました。

しかしこれは関係あるかどうか分かりま

せんが、ホテル療養終了後から「亜鉛

タブレットを取り始めて3日め、嗅覚と

味覚が戻り始めました。

今では、かなり嗅覚と味覚が戻ってきて

います。

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コロナにかかると、体から亜鉛が足りな

くなるそうです。

嗅覚や味覚が無くなる原因のようです。

もし、同じような人がいたら、ぜひ試し

てください。

 

 

少しは改善されるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

終わりは急にきました(新型コロナにかかったら⑩/⑭)

 

そういえば、昨日は起きている時間が長

かった。

5時間。

 

今までは、1時間30分ぐらいしか起き

ていられなかったのに。

また、眠りもかなり深く、朝まで寝てい

られた。

 

16日の朝起きると、なにかが抜けてい

った気がしました。

少しスッキリしている。

昨日より、更に食欲が戻っている。

 

熱も36.4°

パルスオキシメーターは 96。

 

発熱してから10日でコロナウイルス

は、身体の中で死滅すると言われていま

すが、ぴったり10日めです。

ただ、しばらくはコロナウイルスの残骸

が体の中に残ったままになり、それに反

応して陽性反応が出てしまうため、現在

療養終了後にはPCR検査はやりません。

 

療養延長されましたが、だいたいの療養

者さんは、通常の期間で終了して帰宅し

ているようです。

知っている顔が少なくなりました。

 

僕のいた9階は、9日に療養開始した人

が多いのですが、フロア自体がシーンと

している。

昨日までは、食事の時間になるとドアの

開け閉めする音があちこちからしていた

のに、何の音もしない。

 

そういえば、僕よりも明らかに年下ばか

りでした。

20~30歳代の人しか見ていない。

いや、一人だけ50歳代の男の人を見か

けたぐらい。

 

やはりニュースのように、罹患者の年齢

が低くなっているようです。

また、もしかしたら高齢者さんなんか

は、中等症が多くてホテル療養にならな

いのかもしれない。

また、ホテルが嫌で、自宅療養を選んで

いるのかもしれない。

 

とにかく風邪やインフルエンザが終わっ

たときみたいに、スッキリと何かが抜け

て終わった感じがします。

 

昨日までは、治る気がしなかったのが、

いきなりその日はきました。

 

それ以降体調が悪くなることもなかった

ので、3日間はゆっくりしてリハビリ期

間にあてました。 

 

ホテルのスタッフさんから連絡があり、

7月19日 9時15分が退所日時とい

うことを伝えられました。

 

使用したホテルのスリッパ、歯ブラシ、

他のごみなんかは、ごみ袋を二重にして

捨てること。

 

部屋のカード、ボールペンは出口の返却

ボックスに帰る際に返却すること。

部屋にあったパルスオキシメーターは、

そのまま机の上に置いておくことなんか

の指示を受けました。

 

退所当日、時間になると再度案内の連絡

がきました。

帰るさいは、いつも使っているエレベー

ターではなく、退所専用エレベーターに

乗って下さいとのことです。

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専用エレベーターで降り、ホテルのカー

ドキーとボールペンを返却ボックスに返

します。

出口にいた警備員さんに名前と部屋番号

を伝えて手続きが終了。

隣にいたホテルのスタッフさんにも挨拶

をして、退所完了。

 

地下鉄で、自宅に戻りました。

 

療養を終えて思ったのは、熱と咳がひど

い時は治る気がしないこと。

1週間ぐらい続きました。

息苦しさもあった。

風邪やインフルエンザより長いんです。

 

経験したことがないだけに、心配になり

気持ちが滅入ります。

(一番ひどい熱と酸素飽和度の時は、や

はり中等症相当だったようです)

 

 

いま療養中の人へ。

でもきっと治る。もう少しのガマン。

もう少しです。

 

 

治らない病気かもしれない(新型コロナにかかったら⑨/⑭)

 

熱が下がらないし食欲もまったく無い。

水分も欲しくない。

(さすがに危険なので無理して飲むが、

何を飲んでも美味しくない)

 

ときどき救急車が来る。

多分、体調が急変した人が出たんだろう

なとぼんやり考えている。

 

それは次は自分かもしれない。

どっちに転んでもおかしくない感じがす

る。

 

これは治らない病気なのかもしれない。

軽症でこんなことになるのか。

あまり希望が持てない。

 

 

7月13~15日は、判定期間です。

ここで平熱に戻っていて、酸素飽和度も

通常の値(96以上)が出ていれば、療

養が終わることになります。

 

13日時点で残念ながら、熱が38.4° 

で酸素飽和度も95。

この95も、92ぐらいしか無かったの

を、その場足踏みを繰り返して、やっと

戻したものです。

1日に何度も、92が出る。

かなり悪い数字。危険水域。

 

14日もあまり変わらないため、この日

の夜に、ホテル療養の3日延長が決まり

ました。

(神奈川県療養サポート窓口から連絡が

あった)

 

少しほっとしたのは、この時点では自分

の健康状態に、まったく自信が持てなか

ったためです。

まだホテルにいたほうが安心する。

 

そして翌日の15日。

まだ37°の熱(僕の場合は+1°が正確

のようです)と、92~95の酸素飽和

度。

 

ただ、ほんの少し空腹感が出たので、無

理してでもと お粥を湯煎しました。

5日半ぶりの食事。

 

梅干しを2個入れたところ・・・、

吐き出すほど辛い!

塩のかたまりを食べたような味。

 

お米だけ食べてみると普通なのに、塩が

異常に強い。

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今は、お茶、アクエリアス、水の味が戻

っていたので、取り合えずがまんして食

べます。

 

食後に確認のため「薬用つぶつぶ塩」で

歯を磨いたところ、信じられないぐらい

しょっぱい。

 

今度は塩に味覚が異常反応しています。

なんなんだこの病気は。

 

でもコロナウイルスは、10日で死滅す

るはずです。

発熱が始まってから、今日で10日め。

 

塩味がおかしくても、食欲という少しだ

けの変化があった。

 

 

何か少しだけ、光が見えた気がした。

熱が下がらない。なにも要らない(新型コロナにかかったら⑧/⑭)

 

その日から、39度近い熱が続きます。

(僕の場合+1度が正確な体温)

 

そして空腹感がなくなりました。

食欲ゼロ。

 

水分も要らない。

(これは本当は、点滴レベルです)

 

それはマズイと思い、少しづつお茶や水

を口に含む。

本当は飲み込みたくないけれど、がまん

して流し込む感じ。

(これは個人差が大きいみたいです)

 

熱が上がる。

それも変な上がり方をすることがある。

身体は冷えた感じがするのに、首から上

だけが高熱な感じ。

 

その熱がさーっと降りてきて、全身が高

熱になったりする。

 

また2回ほど、いきなり全身から汗が吹

き出し、Tシャツがびしょ濡れになったこ

とがありました。

シャワーを浴び体温を計ると、36度。

 

いきなり治った?

気分も爽快な感じ。

 

30分後、38.7° に上がる。

気持ち悪い。訳が分からない。

 

2時間も起きていられない。

3時間寝て、1時間30分起きているを

繰り返す生活。

 

そして食欲ゼロ。

味覚もおかしい。

ペットボトルのお茶が、ただただ異常に

渋いだけで、飲み込みにくい。

アクエリアスは、ひどく酸っぱい。

水はなぜか気持ち悪いぐらい不味い。

 

風邪やインフルエンザと違って、ゴール

が見えない。

よくならないんです。

 

平均38.5°ぐらい。(多分プラス1°)

なにをやってもダメ。

熱が下がらないし、なにも欲しくない。

 

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本当は92だったのを無理やり上げた

(その場足踏み40回を繰り返した)

 

ホテル療養の期間は、発熱が始まった日

から10日めまでが目安です。

 

僕の場合は、5日の夜に発熱したので、

15日までが療養予定日。

ホテルに入った日は関係ありません。

 

こんなイメージです。

7月5日夜 発熱

  6日夕方 発熱外来でPCR検査

  7日午前 コロナ陽性連絡あり

    (保健所からも連絡がある)

  9日午後 ホテル療養開始

   ↓   

 12日   療養

 13~15日 見極め期間・療養

(72時間平熱で酸素飽和度が安定して

いるかを確認する期間)

 16日 (安定してれば)ホテル退所

 

初めは、暇だなーっと思っていました。

時間が長い。

 

しかし熱が高くなってからは、時間の感

覚も日にちの感覚もない。

 

ホテルからの安否確認。

弁当の案内。

看護師さんの状態確認。

 

それらが無かったら、なんの感覚もなく

なってる。

 

ここで自分でも心配になってきたのが、

食事のこと。

 

 

10日の昼から15日の昼までまったく

食べていないんです。

お腹ぜんぜんも空かない・・・・・。

あれっ、軽症のはずだよね(新型コロナにかかったら⑦/⑭)

 

持ち込んだ荷物に、赤いきつねが入って

います。

でも思ったのは、あまり食べたくない。

 

そう生麺じゃないと、多分受けつけない。

きっと油を使ったものがダメなんです。

 

でも挑戦してみました。

結局、1時間かけて、1/4ほど食べてギ

ブアップ。

 

 

37.0° ぐらいに熱が上がったので、ま

だ21時ですが休むことにします。

 

眠りが浅いまま朝になり、7時30分。

館内放送で、

「スタッフの準備があるので、部屋に戻

ってください」とのこと。

 

誰も出ていないだろうし、何があるのか

と思っていると、お弁当の準備でした。

新しいお弁当を持ってきて、水やお茶、

箸、ゴミ袋、ティーバックなんかを補充

する。

 

8時には、ホテルからの安否確認の内線

電話があり、9時30分ごろには、LINE

で答えた体温と酸素飽和度、咳や息苦し

さについて、看護師さんから内線電話で

の問診がある。

 

この日の朝食は「炊き込みご飯と鶏唐揚

げ丼」。

少し小ぶりなので、昨日の夜よりは何と

かなりそうと思ってチャレンジする。

3時間かけて、昼ごろ完食。

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やっとちゃんと食べられた、これで少し

は体調が良くなるといいなと安心してい

たら、そうではありませんでした。

 

ここから状況が変わっていきました。

 

 

その日の午後から倦怠感が少し強くなっ

て、熱が上がり始めました。

この病気は、すぐに高熱になる人もいれ

ば、僕のように数日経ってから高熱にな

る人も多いようです。

だから、初めは(大丈夫じゃないか)と

思って、受診を遅らせてしまう人もいる

みたいです。

 

しかし高熱が始まると、風邪やインフル

エンザよりもその期間が長い。

つらい時間が長いんです。

 

解熱剤を飲んで熱が下がっても、また

すぐ上がる。

無自覚・無症状の人もいるようですし、

軽症の人も多い。

 

ホテル療養の条件は、基礎疾患がないこ

とや65歳未満なんかですが、軽症者の

みです。

 

ここから始まりました。

37.5°~38.7°

(僕の平熱から考えると、プラス1°が

正確な体温かもしれません)

 

食べ物は一切受け付けなくなりました。

飲み物もやっとな感じ。

 

熱も下がらない。解熱剤も気休め程度。

 

 

あれっ、軽症のはずだよね・・・・?

緊急追記、持ち物(新型コロナにかかったら⑥/⑭)

 

コロナのページアクセス数が多いので、

持ち込んでよかったものだけ、追記しま

す。

参考にしてください。

 

特に神奈川県。

東京では差し入れを認めていますが、神

奈川は認めていません。

 

この差はかなり大きい!

 

つまり療養に入ったら基本何も手に入ら

ない。

やったことのないホテル療養で、荷物を

最初から完璧にするなんて不可能です。

 

 

僕が持ち込んでよかったと思ったもの。

アクエリアス

KAGOME野菜生活

・コンニャクゼリー

・梅干し

・保冷剤

・MARUKOME料亭の味(味噌汁)

・パックお粥

・梅干茶漬け

・ふりかけ

・お椀(お粥を入れる)

ウイダーINゼリー

・皮むきりんご(7-11)

・みかん(7-11)

(*この二つは、缶詰でもよい)

 

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これは、ホテルで出されるお弁当が、ご

飯の量が多く油を使ったおかずばかりの

ためです。

療養中の人には、キツいお弁当です。

残してる人が多かった。

 

荷物は嫁さんと娘が準備してくれまし

た。

自分一人だと無理だったかもしれない。

 

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ホテルでは入るとき以外、スタッフを見

ていません。

当然、徹底して療養者と会わないように

されています。

 

唯一購入できるものは薬。

決済方法はクレジットカードのみで、指

定店は イオンだけでした。

 

僕は解熱剤が足りなくなったので、別に

処方されたものを差し入れできないかと

ホテル側に検討してもらった結果、

 

・依頼された薬のみ(種類・数チェック

が入る)

・濃厚接触者ではない家族が持ってくる

・17時までに届ける

・持参者の身分を証明できるものとスマ

ートフォンの番号を明示する

・入口の警備員に話し看護師が受け取る

 

これらを条件に許可が出ました。

薬ひとつなのに、ものものしいです。

 

東京では、前日までに伝えておけば、当

日には普通に受け取ってもらえます。

 

つまり必要な薬でさえこれなので、持ち

込みは許可してもらえません。

(薬はネットで買え、ということです)

 

でもちょっとだけ、また気づきです。

途中で熱と咳がひどくなったので、リモ

ート診察を受けたのですが、4種類の薬

が処方されました。

 

葛根湯やカロナール(解熱剤)なんか。

でも、診察も薬もすべて無料。

そして聞かれるままに答えた、アクエリ

アスと飲むゼリーも届きました。

無料です。

 

届いたと言っても実際は、食事の置いて

ある5階に設置された手作り感満載の、

半透明のプラスチックボックスに入って

いるので、そこまで取りに行きます。

 

しかしありがたい。

 

 

これからホテル療養に入る方の参考にな

るかもしれないと思い、緊急の追記をし

ました。

 

*ホテル内の自動販売機は、すべて使え

なくなっています。

また、不要な階でのエレベーターの乗り

降りはできません。

ネット購入した一般の品物は、ホテルが

受け取りを拒否します。

 

 

 

うどんとかないの(新型コロナにかかったら⑤/⑭)

 

僕の平熱が、35.8°

今の熱が、36.8°

 

じじいだから、体温が低くなる。

歳を取ると代謝と筋肉量が落ちて、体か

らの発熱量が落ちてきます。

 

普通の人の平熱を、36.5°だとすると、

37.5° とかかな。

けっこうギリギリな感じがします。

 

でも気になることがひとつ。

一昨日と昨日食べたのは、それぞれお茶

漬け1杯とスイカ一切れ。

 

とにかく食欲がない。

これは非常に良くないことです。

 

(なんかマズイな。食欲が戻るかな)と

思いつついたのですが、これは単にコロ

ナの大変さの始まりでした。

 

軽症でも、人によっては差があるみたい

です。

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療養ホテル。なかなかいい部屋です。

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万一に備えて、内カギはしません

熱がそこまで高くないわりに、なんかボ

ーっとしている。

ウトウトしていると夕食の時間になりま

した。

 

療養前に保健所から、

「食事は選べないので、心配だったら保

存のきく軽食があるとよいかもしれな

ません」と言われました。

 

うどんがいいと言ってくる人なんかもい

るとのこと。

 

(それは贅沢だろう。出されたものを何

で黙って食べないんだろ?)とわがまま

な人がいるもんんだとしか思えない。

 

このホテルで療養中の人は、85人。

食事を取りに行くのも、2~3回に分け

られた順番で行くことになります。

 

正直、あまり食欲はない。

ここ2日は、あんなものしか食べていな

いし、今日の朝はアクエリアスだけ。

昼もまたお茶漬けしか食べていません。

 

5階の弁当が入っている、半透明のプラ

スチックコンテナのところに行くと、あ

りました。

 

がっつり焼肉弁当!

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・・・・・無理だ。食べれない。

お茶漬けをやっと食べている人間には、

天文学的に不可能だ。

 

ただ、人の流れを止めたくないので、と

りあえずお弁当と水、お茶、箸、ごみ袋

だけ取って、部屋に戻ることにする。

 

部屋に戻って改めて見てみると、やはり

無理だ。

 

でもせっかくだし・・・・・。

 

フタを開けて一口食べてみる。

・・・・・ふつうに美味しくない。

 

味覚に異常が出ているのかもしれないけ

ど、美味しくない。

 

 

(うどんとかないのかな~)

あれ、どっかで聞いたな、これ?

 

 

誰も外に出てはならぬ(新型コロナにかかったら④/⑭)

 

翌日、予定通り午前中にタクシー会社か

ら連絡があり、1時30分に乗せてもら

いました。

 

やはりミニバンで、今日は一人です。

運転者さんには「お願いします」の短い

挨拶のみ。

話かけられても嫌でしょうし、こっちも

具合が悪いし。

 

セカンドシートは畳んであり、サードシ

ートのみ。

運転席とセカンドシートの間には、ビニ

ールシートが貼ってあり、隅々まで黒い

テープできっちり幾重にも留めてある。

 

運転手さんは、マスクの他にメガネ型の

ゴーグル。

 

30分ほどでホテルに到着して、裏口に

横付け。

(療養者)入り口と書いてある。

歩道の奥で、歩道側じゃない方のスライ

ドドアが、歩行者がいないことを確認さ

れてから開きました。

 

足元に赤い矢印があり、このまま真っす

ぐ進めという意味です。

数メートル離れたところに二人。

ホテルのスタッフさんか、看護師さん。

 

「このまま進むんですか」と声をかける

と、黙って頷く。

「中で封筒を取ってください」とだけ言

われる。

確かに、この程度でもリスクを強く感じ

るんでしょう。

1日に何人もだし。

 

入り口を入ると、番号の付いたグレーの

A4サイズの封筒がありました。

どれでもいいとのことで、一番手前のに

しました。

全部9階の番号です。

 

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エレベーターで上がり、部屋に入ってか

ら、到着したことを内線でホテルのスタ

ッフに伝えます。

 

その際、

①療養の手引きを読んでください。

②体調が悪いときは!! を読んでくだ

さい。

③食事時間(お弁当配膳)を確認してく

ださい。

④ホテルスタッフが8時と15時に安否

確認の内線を入れるので、必ず出てくだ

さい。

応答が無い場合、スタッフが中に入るの

で、内側のロックをかけないでください

とのことでした。

 

それが終わると、看護師さんから内線が

あり、健康状態の確認。

熱、酸素飽和度の数値、息苦しさ、咳、

その他もろもろ。

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ホテルは軽症者が中心なんですが、時々

救急車がきて誰か運ばれていったりしま

す。

やはり急変はあるんだ・・・。

 

熱が出た翌日にPCR検査が受けられて、

その2日後にホテルに入れたのは、家庭

内感染の可能性があったためですが、や

はり怖いなと感じたのは、ここ数ヶ月、

家族全員が仕事や学校以外のどこにも行

っていないこと。

誰もよけいなことはしていない。

誰も用事以外で外に出ていないんです。

 

 

感染が怖いので、仕事以外はずっとみん

な家にいたのに、それでもどこかで移っ

てしまう・・・。