yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

昨日妻が急性白血病になりました(昨日妻が急性白血病になりました① ・ ①/㊿)

 

妻と2月に一緒に行った伊豆大島の椿ま

つり。そのすぐ後に娘と行ってきたディ

ズニーシー。

どっちもすごく楽しそうにしていた。元

気に笑っていた。

いつもと変わらないこんな毎日が続くと

思っていた。ゆっくりと一緒に年を重ね

ていくことに嬉しさを覚えていました。

 

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先日迎えたブログ記事300回め。だい

たい書きたいことの方向性が決まってき

て、それじゃなくてもあっちこっちに行

ってしまっていた話を整理できるように

なってきたのに、そこからまた離れる記

事になってしまう。

でも書きたい。僕のブログを読んでくれ

る人たちには申し訳ないんですが、どう

しても書きたいこともあるんです。

 

僕のブログは、ブログというよりも日記

に近いものなんだと思います。そしてそ

れを自分のところに留めておくことがで

きなくて、誰かに向けて発信することで

自分のバランスを保っている。

だから、読みたくない人は本当にスルー

してください。人の愚痴みたいなもんに

付き合う必要なんかないからです。

 

妻の目覚まし時計

今回は、友人の竹内君が亡くなったとき

以上に動揺してしまった。

あまり普段はそんなことがある人間では

ありません。普通に暮らしていて、大き

く感情的になることがない。

そんな中で、最近少し気になっていたの

が妻の息切れと頭痛。

3月ぐらいから、マスクをしていると息

苦しいと言っていた。そしてもともと頭

痛持ちだったのが、ちょっとだけその回

数が多くなっていた。

でも日常ではよくありそうで、その日の

体調なんかでも違うし、そこまで気にな

ることでもないと思っていました。

 

決定的だったのは3週間前のこと。ゴミ

出しにいったあと、マンションの階段を

上がっただけなのに、まるで陸上の短距

離レースでも走り終えたみたいな息遣い

で、倒れそうな呼吸の妻。

 

 

これはおかしい。

すぐに調べて、呼吸系の病気なんじゃな

いかと思って「循環器内科」を勧めたん

だけど、本人は納得できない様子。

そして行った病院で検査をした次の日に

かかってきた電話。

「すぐに病院へ来てください」

 

情報が洩れているタイミング(不動産、逃した三匹の一匹め⑤/⑯(不動産百話⑫))

 

「畑を農地から解放します」というこの

謎の手紙が複数の土地所有者さんに来た

タイミングと、あるブローカーが土地情

報を持って来たタイミングはほぼ一緒。

グリップが出来ている不動産買取業者さ

んにしか流していないはずのレア情報な

のに、何故か土地所有者さんに謎の手紙

が届き、知らないブローカーがこの情報

を持ち歩いている。

 

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そのブローカーは、初めて会って名刺を

交わしただけなのに、

「信頼できるセンバさんだからお話させ

ていただいてるんです」とか言ってる。

 

(いま会ったばかりだろう)と思いなが

ら話を聞いていくと、この情報はある非

常に信頼できる筋からの確実なもので、

自分たちだけにしか扱えないものなのだ

そうだ。そう、いま会社を挙げて全員で

取組んでいるらしい。

(勝手に全力を挙げるな)と思いながら

「場所は面白いけれど、でも市街化調整

区域の畑ですよね。何も使い道がない」

とこの土地の欠点を指摘すると、そのブ

ローカーは、

「普通はそうです。でもある方が、この

土地の地目である「畑」を、農地法から

解放する手段を持っているんです」

 

(あれっ、あの手紙みたいなことを言っ

ている。何だか怪しげな匂いがする。ど

こか特殊な信教っぽい)

ここでそのブローカーに、その情報元と

先に何社あるかを聞いてみました。

当然に情報元は言わない。なぜ言わない

かというと、言ってしまうとその情報を

流してくれた先に迷惑がかかることがあ

るから。あるいは実は情報元のことを知

らない。またはその情報元に直接連絡を

取られて自分たちがこの売買から外され

てしまうのを防ぐためなんかです。

そして、自社の先に情報を流している会

社やブローカーが何社入っているかとい

うのに対しては、必ず直接取引だ、ある

いは1社だけだと言います。

ここが何社もあるようだと、なかなか情

報先に繋がりにくくなったり、情報の精

度が低いと思われるから。

 

 

でも今回のように情報が洩れるタイミン

グが一緒だと、やはりグリップしていた

はずの業者さんしか考えられない。

もしかしたら、あいつか・・・・・。

 

謎の手紙、農地からの解放?(不動産、逃した三匹の一匹め④/⑯(不動産百話⑫))

 

都市計画法という都市の健全な発展等を

目的とする法律があります。その中のひ

とつに「市街化区域」と「市街化調整区

域」といったものがある。

 

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市街化区域とは、都市計画法ができたと

きに既に建物が建ち市街地を形成してい

た区域と、おおよそ10年以内に優先的

・計画的に市街化を図る区域です。また

市街化調整区域とは、この法律ができた

ときに市街地になっていなかった区域。

無秩序な市街化を抑制する地域です。

 

これだけで考えると、市街化調整区域で

は家を建てることができないような気が

しますが、実際に行ってみるとけっこう

建っている。実はこの法律ができたのは

昭和43年6月で、そのときにもう建っ

ていた家を壊せとはさすがに国も言えな

い。建っていたものはしょうがない。ま

た新しく建てることが絶対できないかと

いうと、そうでもない。いくつかの条件

はあるものの、それらをクリアすれば建

てられることもあります。

 

じゃあ今回の土地、JR大宮駅から平坦な

道を歩いて20分。そして土地の面積が

約2000坪。これだけの条件が揃って

いたなら、いくら市街化調整区域だとし

ても頑張って条件をクリアして一戸建て

をたくさん造ったり、マンションを建て

たりしたら大型案件になりそう・・・・

と思ったら、畑。登記簿の地目が「畑」

でした。

 

不動産取引や開発のなかでも最大の敵の

一つが法律。特に「農地法」にはまった

くかなわない。どうしようもできない。

例えば昨今よく聞く「食料自給率」。日

本はカロリーベースというちょっと変わ

った方法で食料自給率を低めに計算して

いますが、それでもこれは国の重要な政

策の一つ。その基である農地を勝手に売

買したり農地以外に転用することは農地

法で厳しく規制されて、許可しない。

 

 

そんな中、売却情報をオープンにしてい

なくて内々に動いていたはずなのに、数

人の土地の持ち主さんの所に届いた謎の

1通の手紙。

「畑を農地から解放します」

 

いつのまにか、300記事。

 

いまだに書きたいことの半分も書いてい

ないし、文章もうまくならないままに、

今日で300記事めを迎えました。

拙くて何だかよく分からなく、気まぐれ

であちこちに寄り道ばかりしている記事

なのに、何故か読んでくれる人がいる。

更にホームページに飛んでくれて、不動

産の問い合わせや相談もある。無料のメ

ール相談が多いんですが、もちろん無料

でぜんぜん大丈夫。

せっかく知っていることなんかを役に立

てたい。

 

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不動産事案としては、このブログがきっ

かけで成約したものは1件だけです。問

い合わせは20件ほど。昨年の5月上旬

から始めたにしては少ない感じがするか

もしれませんが、不動産は単価が大きい

ためにこの契約一つで、70万円ちょと

いただきました、ありがたい。だから未

だに他社さんの広告を貼っていない。

今後はそういったこともしていきたいと

思いますが、まずは不動産で困ったら、

メールで問い合わせてみてください。契

約にならなければ基本的に無料です。

 

そして、ずっとやってきていると、なん

とかスタイルみたいのだけは出来てきま

した。

・フルコミ不動産営業

・不動産のお話

新型コロナウイルス

・自転車のこと

・小さな旅行

・きまぐれ記事

 

ただし、記事を整理していないので、読

みにくさはあります。いずれやっていき

ますが、パソコンスキルが低いので、億

劫なんです。もう少し待ってください。

 

ちなみにこの「はてなブログ」でプロに

したのはけっこう遅くて、確か始めてか

ら半年ぐらい経ってから。最初は、1ヶ

月ぐらいしたら「プロ」にしようと思っ

ていたし、それが過ぎてからは、100

記事を書いてからやろうと思っていまし

たが、やっと半年を過ぎたころに重い腰

を上げた。

 

少しは役に立つことも書いたつもりです

が、どっちかというと好き勝手なことを

気まぐれに書いたせいか、ブログよりも

日記に近くなっているような気もする。

 

 

でも、資格関係と「不動産百話」、フル

コミ営業、そして自転車のことは他から

は得られないものになっていくはず。

お時間のあるときに寄ってもらえれば、

嬉しいです。

 

終わった。市街化調整区域の畑だ(不動産、逃した三匹の一匹め③/⑯(不動産百話⑫))

 

先に書いたように、不動産のことでもよ

く分からないことや調べられないことが

沢山あります。

ひとつひとつ挙げていくとキリがないの

で、今回はその中の「お化け」にも絡ん

だお話の一個です。

 

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グリップできる不動産業者さんとは、不

動産買取り業者さんで、こういった情報

が先行していて、売却が決まっていない

段階の案件の買取り価格をきちんと提示

してくれる業者さんのことです。

もちろん売却が固まる前の先行情報なの

で、絶対にそれが漏れないようにしなけ

ればいけないことが分かっている。会社

や担当者の秘密に対する意識レベルが高

いところだけを選んで情報を流すことに

なっている。

M信託銀行と僕のいたM不動産では、そ

ういった先は共有していて、約300社

ありました。逆に言えば、そういった意

識のある業者さん以外には情報が流せな

いんです。情報流失する可能性がある。

この場合の買取り業者さんにとってのメ

リットは、もちろん精度の高い情報が早

く入ってくることなんですが、逆にデメ

リットもあって、必ずしもその情報の不

動産が買えると限らないこと。信頼でき

る複数の業者さんだけに流す情報だった

としても、買える業者さんは1社。一生

懸命に価格を出してくれた美味しい物件

でも買えないことのほうが多かったりす

る。そうなると、先行して入ってきた美

味しい物件の価格を出したのにもかかわ

らず、ただ目の前を通り過ぎるのを見て

いるだけになったりする。

それは、かなり悔しくて残念なこと。そ

してそれが何度か続くと嫌になってくる

ことがある。単に他社さんが買うための

裏付けに利用されているだけなんじゃな

いかと思ってしまう。

でもこれを断ると、その業者さんには二

度と情報が行かなくなる。だからやるし

かないんです。

でもこの物件は苦戦しました。一見する

と条件が良さそうな案件なんですが、大

きな難点があった。

 

 

それは市街化調整区域だったこと。そし

て登記簿の地目は「畑」。

これは農地法に引っかかる。農地にしか

ならない。終わった。

不動産業者には何もできないんです。

 

今度のお化けは埼玉県大宮市(不動産、逃した三匹の一匹め②/⑯(不動産百話⑫))

 

不動産業界にいないと意味が分からない

ものがいくつかありますが、専門用語み

たいに、調べれば分かるものの方がいま

は多い。そして、ウイキペディアや専門

家が発信しているネット情報とかも沢山

あって、かなりの部分は知ることができ

るようになっています。

でも、そこに載っていないものも実はか

なりある。調べることができない。ある

いは調べても、正確なことが書いていな

かったりする。

 

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その物件は、グループ会社から来た話な

んですが、最も正確な話のルートである

親会社のM信託銀行の本店不動産部から

降りてきたもの。更にもとをたどれば、

その上でした。M銀行飯田橋支店の渉外

2課の課長案件。そしてそこの副支店長

が渉外課課長だったときからの得意先案

件です。

情報元はガチガチに固い。その中で一番

大事なことは、複数いた売主さん全員に

きちんと会えること。

銀行の取引先なんかでも、相手が大きす

ぎると一介の営業担当だと、会わせても

らえないことも多いんです。それが僕の

ような、M不動産本店営業1部のベテラ

ン営業セクションマネージャーだとして

もです。

 

売主さんにきちんと会わせてもらうこと

ができれば物件が確定するし、売主さん

の事情や意思、更に思惑までも推測する

ことも可能。

今回の物件は土地です。現況は更地。場

所は埼玉県大宮市。JR大宮駅から平坦な

道を歩いて約20分。でも、なかなか出

ない物件だなと思ったのがその大きさ。

登記簿上ですが、2000坪近い。

これは、不動産仲介に関わる者としては

心が騒ぐ。一発契約を決めたとしたら、

売買金額がいくらになるんだ。仲介手数

料はどうだ。半年分ぐらいの営業成績に

なったりしないか。

 

物件調査をしたところ、簡単な案件では

ないことが分かってきました。でも基礎

資料を作って、グリップ業者さんに買い

取り価格調査をかける。他には絶対情報

が漏れないように細心の注意を払いなが

らです。

 

 

でもその2週間後に、あるブローカーが

訪ねてきました。

「すごい物件の売却裏情報がある」

「大宮の更地で、2000坪」

 

(おいおい、どっかで聞いたぞ)

 

不動産。逃した三匹の一匹め(不動産、逃した三匹の一匹め①/⑯(不動産百話⑫))

 

これは銀行系不動産会社にいたときの話

なので、本来は「銀行の不動産情報」に

書くべきなんでしょうが、それだけでも

かなり長くなって本質からけっこうズレ

そうなので、これからは(不動産百話)

のほうに書いていきます。

 

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不動産業界にいると必ず大型物件、これ

を決めたらおっきいボーナスが入る、ま

たは当面は働かないで暮らしていける、

はたまた一生遊んでいられる、そんな案

件に出合います。

でも大体は決まらない。いやほとんど決

まらない。契約できるはずなんかない。

 

売買仲介やコンサルティングの話なんで

すが、この内容はいわゆる大手不動産仲

介会社、中小不動産仲介会社、銀行系不

動産仲介会社、外資系不動産仲介会社で

はかなり内容が違う。

外資系不動産会社は、ちょっと一般の情

報ルートと異なるところから入ってきて

参考にならないので、このお話からは外

します。また大手の不動産仲介会社は、

銀行系と中小不動産仲介会社の話で説明

できるぐらいの内容なので、これも外し

ます。

ここで取り上げるのは、中小不動産仲介

会社と銀行系不動産会社でのお話です。

 

中小の不動産仲介会社は、いわゆる客付

け営業が中心。これは、広告や現地販売

会なんかで集めたお客さんに、その広告

した物件とか現地で売り出している物件

を買ってもらう営業方法です。広告に出

している物件だから、お客さんが問い合

わせてみたくなるような内容のものが多

いんですが、現地に行くとがっかりする

ものも沢山ある。そしてその会社や営業

マンは、その物件で成約しないのを見越

して、代わりの物件の準備もしておいて

あります。

そんな中小の不動産仲介会社には、時々

不動産ブローカーや、先物という他社で

扱っている物件を、間に入って手数料を

取ろうと考えた仲介業者とか、他業界の

訳の分からない人たちが、見たこともな

い物件を持って営業に来たりします。

 

 

でも、これが曲者。

そんな不動産物件は出所が分からなかっ

たり、契約の話をもっていくと、どこか

で消えてしまったりする。

 

最大の目的地のひとつ、長崎(北海道~九州⑰/㊵(自転車100kmライドって何㊵))

 

翌日は二人のサイクリストとは別のルー

ト。一人で長崎に向かいました。

 

13日め

熊本ユースホステル大牟田市佐賀市

鹿島市諫早市長崎市(ユースホス

テル)

この日は早めの朝食後にすぐ出発。長崎

ユースホステルに向かいます。早めに

出たのは走行距離が多いから。野宿でな

い日で、一日210kmも走るのは久しぶ

り。なんとか夕方までには着きたい。

 

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この日も体調がよく、午前中は自動みた

いな足になっています。青森を出てから

13日め。北海道の江別市を出てからは

15日め。実家で出発の準備をした1日

以外は毎日走っている。でもそんなに遠

くまで走ってきた感じはしないんです。

日帰りサイクリングを毎日していたら、

着いちゃったみたいな感覚。ロングツー

リングって、案外そんなものです。

 

ゆるやかな上り下りをパスしながら、淡

々と距離を重ねていく。県道786号線

に出て、少しでも近くて分かりやすい道

を走る。佐賀市の手前で缶コーヒーとジ

ャムをつけただけの食パンの昼食。この

辺りでやっと半分の100kmぐらい。

本当であれば、熊本市から島原市までの

フェリーという手もあったんですが、こ

こで思ったのが二つのもったいない。

一つはフェリー代。なにせお金が無い。

もう一つは、せっかく来たのに走らない

のはもったいない。

ただ単に自転車での移動と費用面だけで

考えると、フェリーできるだけ移動して

から自転車と言うのが一番安く済むんで

すが、それだとツーリングの意味が無く

なってしまう、あるいは薄まってしまい

ます。

実際にここまで来る途中で、何度も周り

の人に声をかけられた最後に言われたこ

とは、

「電車か船で九州まで行ってから走った

ほうが、疲れないし時間も早いよね」

「なんで最初から自転車で行く?」

 

答えは決まっています。

「自転車で走りたいから」

それは多分、自分だけの小さな達成感な

んでしょうが、譲れないものなんです。

 

 

フェリー移動で時間を買うといった手段

を取らなかったため、へとへとになりな

がら、18時ちょうどに着きました。

坂の街、夕方の長崎市に。

 

熊本城の砲弾と水前寺公園(北海道~九州⑯/㊵(自転車100kmライドって何㊴))

 

熊本城は「肥後国飽田郡熊本」という、

かつての律令制に基づいて設置された日

本の地方行政区分の場所に建設されたお

城。今の熊本市中央区辺りです。

これらの地方行政区分は、飛鳥時代から

明治時代の初めのころまでの、日本の地

理的区分の基本的単位でした。今では、

行政的な区分としての役割を終えて、単

純な地理的区分になっています。

 

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別名「銀杏城」と呼ばれているこのお城

は、加藤清正が改築したあとの幕末まで

は、熊本藩細川家の居城で、明治時代に

西南戦争の戦場になった場所です。現

存する櫓・城門・堀などは、国の重要文

化財に指定され、城跡は国の特別史跡

指定されている歴史のあるお城です。

なかなかお城の中を見る機会がなかった

ので、天守閣をしっかり見学します。

天守閣のエントランスとなる「穴蔵」。

ここは石垣や井戸などを活かして、江戸

時代の台所をイメージできるような展示

になっている。

築城や河川改修による城下の形成を行っ

た「加藤時代」。更に城を管理をしなが

ら整備を進めた「細川時代」。そして今

に繋がる「近代」と「現代」へと続きま

す。すごく印象に残ったのは、西南戦争

のときの大砲の弾の現物。両手に余る鉄

のかたまり。

近くにいたおじさんが、「こんなの食ら

ったら、よっぽど腹筋が強くないと、痛

いよな~~~」と言ってたこと。

3人で(そんなんじゃ済まんだろう)と

心の中で突っこんだ。

6階の展望フロアから見下ろした熊本の

町並みは、今まで見ていた展示物と合わ

さって歴史と現代を重ねさせ、ふっと時

代を超えた感情を沸き起こさせます。

 

それから城跡をゆっくり見学し、久しぶ

りに早めに熊本ユースホステルに到着。

18時と早めに夕食を済ませ、そこで声

をかけた大学生の女性3人組とこっちの

3人で、徒歩圏にある「水前寺公園」を

見学。ここは、東海道五十三次を模した

桃山式回遊庭園です。表参道鳥居、能楽

殿、古今伝授の間、湧水池と富士山なん

かが美しく配置されている。

 

 

自転車で走り続ける日の中にこんな時間

があると、ツーリングや旅の楽しさから

抜け出せなくなります。

 

やっぱり競りが始まった(北海道~九州⑮/㊵(自転車100kmライドって何㊳))

 

阿蘇駅から少し離れた「阿蘇ユースホス

テル」に到着しました。

夕食後、何人かのサイクリストと話して

いたら、普段はロードレースに出ている

大学3年の男性がいて、翌日の方角と泊

まるところが同じだったため、一緒に走

ることになりました。

そのAさんは、スポルティーフに乗って

いた。いまではほとんど見ることが無い

自転車。ツーリング車とロードレーサー

の間のような自転車で、真ん中よりも少

しだけツーリング車寄り。

話していた中で、昨年に僕が青森から大

阪まで3日と19時間で走ったのを、凄

く気に入った様子です。

 

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翌日は朝食後の、朝9時30分の出発。

久しぶりにゆっくり宿を出ます。

 

12日め

阿蘇ユースホステル大津町~熊本城~

熊本ユースホステル

この日も快晴で、相変わらず暑い。本当

は「草千里」や「火口」方面にも行きた

かったんですが、なにせ時間がない。ト

ータル30日では、どこかを削らないと

いけない。

 

少しの間、平坦な道のサイクリングを楽

しみながら外輪山の上りに向かうと、始

まってしまった・・・・・・・・競争。

Aさんはレースに出ている。このときの僕

はまだレースに出たことが無いだけでは

なく、ロードレーサーに乗ったこともあ

りません。

でも負けてはいられない。Aさんは27イ

ンチサイズのホイールのスポルティーフ

にフロントバッグ一つと小さめのリュッ

ク。こっちは26インチサイズのホイー

ルのツーリング車に帆布のフロントバッ

グとリアバッグ二つ。そこにテントと寝

袋を積んでいます。

でも初めは互角。そして少しずつ僕がリ

ードし始めて、その差が100mぐらい

になると「もういいよ」と言って終了。

 

一度相手の力が分かってしまうと、後は

競ることは無くなります。途中で一緒に

なったサイクリストと走るときは、どう

しても相手の力量を計ってしまう。なぜ

なら力の差がありすぎるとお互いが疲れ

てしまうから。

その日の体調なんかにもよりますが、自

分のペースで走るのが一番楽なんです。

 

 

坂を下って更に西に進むと、熊本市に到

着しました。

途中で追いついたサイクリストと一緒に

3人でラーメンを食べ、熊本城を見学す

ることになりました。

 

自転車の「本当」を知らなかった(北海道~九州⑭/㊵(自転車100kmライドって何㊲))

 

僕が競輪選手になれなかったのは、プロ

スポーツ選手としてそこまで強い身体で

なかったこと。そしてロードレーサー

スプリンターとしてすごい成績が残せな

かったのは、練習量が少なくて練習方法

や運動生理学、栄養学、環境、また集団

での練習をあまりやらなかったから。

最後にメカ。本当に自転車を理解してい

なかった。

この記事のシリーズ最後に書きますが、

もしも今持っている知識をその当時持っ

ていれば、結果はかなり違っていたはず

です。

 

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阿蘇は二重式火山です。五つの山を中心

にして周りを囲われたようになっていま

す。正確な円形ではないんですが、峠か

らは丸く窪んだ平らな台地に、町や畑、

山林、鉄道や道路が走っているように見

えました。

それが、周囲約128kmの中に納まって

いるから、初めの感想としては「ジオラ

マ」だったんです。

 

疲れた体で、長い下り坂を慎重に降りて

行く。実は下り坂はあまり好きではない

んです。なぜなら事故の確率が高いから

なんですが、それは周りが思っているよ

りも速度が出て、ともすればコントロー

ルがしにくくなるから。

当然、ロードレースのときなんかだとコ

ーナーを攻めていくこともありますが、

ロードレーサーはヘルメットやグローブ

以外は、身に着ける安全装備がない。そ

れなのに集団の下り坂で、時速90kmを

超えることもある。このタイミングで誰

かがミスしたりコケたりしたら、自分の

人生が終わってしまうかもしれない。

 

オリンピックやツール・ド・フランス

ジロ・デ・イタリアなんかを見ているだ

けだと、世界で最高の能力や技術で走っ

ていることを忘れてしまいます。でも実

際の出場レースでは、力量や経験、スピ

ードやテクニックの差、またはレース慣

れしていない選手が必ずいる。

地方のレースに出ていても、東日本選手

権や全日本選手権、国体に出たことが無

い。そういった選手はそれらのレベルに

はなく、実はレース中に他の選手との距

離感が悪くて、体やタイヤが接触したり

している。

 

 

後ろの選手が、前を走る選手の後輪を自

分の前輪を接触させてはじくと、前の選

手は簡単に転倒・落車します。

 

阿蘇は鉄道模型みたいでした(北海道~九州⑬/㊵(自転車100kmライドって何㊱))

 

ツーリングのときは大きな目的がありま

す。今回の目的は、ほぼ日本縦断。

ほぼというのは、スタート地点が北海道

江別市であって、一番北の宗谷岬や稚

内ではないからです。最終地点は九州の

鹿児島にある最南端の佐多岬。だから、

ほぼ。

 

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高千穂峡から続く上り坂。上り坂は好き

だし、午前中の足は自動みたいになって

いて、勝手に動いて疲れもしない。だけ

どそんな状態がずっとそのままであるは

ずはないんです。

 

特に観光した後なんかは、疲れがどっと

出てきたりする。この日はそうでした。

夏の気温と日差しに体力が奪われていっ

たのかもしれない。水を飲み過ぎて、ミ

ネラルや塩分が不足していたのかもしれ

ない。まだ、運動中は水を飲まずに、精

神力で乗り切れ!といった時代。

それでも経験的に、水を飲まないと体調

が悪くなることを知っていたので、どん

どん水やコーラを飲んでいたのですが、

飲まないよりはマシなだけで、足りない

ものが出てくる。体に必要なものが不足

してくると正直なもので、動けなくなり

ます。当時、一番言われていたことは、

ハンガーノック」。

あまり食べないで運動を続けると、お腹

が空きすぎて何もできなくなってしまう

というもの。

何度かそういったことを経験していたん

ですが、ちょっとだけ違和感もあった。

なぜなら、そんな状態でもチョコレート

一かけや角砂糖一個食べただけでも動け

るようになる。

そんなものを食べただけでは、お腹いっ

ぱいにはなりません。でもさっきまでの

ことを忘れたように動けるようになる。

後で分かったことですが、おそらくそう

いったときは、低血糖状態になっている

はずです。だいたいツーリングに出ると

お金の関係で、あまりいいものを食べな

い。量も少ない。その割に激しい運動を

する。

間違いなく血糖値が下がってる。そして

何か少しでも糖分を取ると体調が戻る。

 

 

ふらふらになりながら坂道を登って行く

と、夕陽に照らされた峠にたどり着きま

した。

外輪山を越えた先にあったのは、小さな

町並み、畑や山林と鉄道の駅。まるでジ

オラマ。鉄道模型みたいな風景でした。

 

でかくて浅い洞窟(北海道~九州⑫/㊵(自転車100kmライドって何㉟))

 

その時によく聞かれたことは、

「どうやってそんなに遠くまで行くの」

ということ。

自転車で、100kmも200kmも走っ

ていく。なんでそんなことが出来るのか

不思議でしょうがない。だって疲れるじ

ゃない。

出来たとしてもやりたくない。車や電車

で行けば疲れない。自転車で行く意味が

ない。

その答えは三つ。一つはお金があまりか

からない。二つ目は自由度が高い。いつ

でも自分の思った時にスタートできる。

そして最後が一番大事なこと。それは、

自転車が好きだということ。

 

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天岩戸と言われるところは、他にもいく

つかあります。

残念ながら他の所は見たことはありませ

んが、ここはすごく神秘的で厳かで、そ

れがしみじみとした日本の風情を感じさ

せる自然の中にある。長い時間をかけて

豊かな四季が創り出した自然。それたち

はいつも訪れる人の心を揺さぶる。

 

日本神話の中でも最も有名な話なのかも

しれない。天照大神(アマテラスオオミ

カミ)のお話に出てくる洞窟である「天

岩戸(あまのいわと)」。

天岩戸神社には「西本宮」と「東本宮」

があります。「西本宮」から岩戸川渓谷

に沿った遊歩道を歩いていくと太鼓橋が

あり、そこを越えて少し歩いたところに

河原があって、天照大神が隠れたと言わ

れる洞窟の岩戸がありました。

数日前に見たばかりの「秋吉洞」のイメ

ージが残っていたので、河原からどのぐ

らい時間がかかるのかと思っていたら、

その河原の隣。

洞窟と言っても深さがある訳ではなく、

奥行きは10mぐらいです。ただ高さは

あり、奥行きの倍近くはありそう。ここ

に岩を扉として塞いで隠れてしまったと

したら面白い。なるほど、人の力が及ぶ

ものではない。

今のように道路や歩道、そして川なんか

が整備されていない時代にこの山の中で

自然が造り出したこんな景色に出合った

ら、神秘以外の何物でもありません。

 

 

自分の願うことを強く思って小石を積む

と、その「願い」が叶うという言い伝え

がある岩戸の前には、たくさんの小石が

積み上げられている。

なんとなく一礼をして、天岩戸を後にし

ました。

 

天岩戸に着きました(北海道~九州⑪/㊵(自転車100kmライドって何㉞))

 

このころの自転車は、いまの物とは違い

ます。一番大きな違いはフレーム形状と

素材。当時の言い方でダイヤモンドフレ

ーム、いまはホリゾンタルフレームと言

われてるトップチューブが水平なもの。

現在多いスローピングフレームなんかは

無い時代。

他にも、自転車は実はとんでもなく進化

しています。どこがかと言うと・・・、

ザックリだと全部です。素材や形状だけ

ではなく新しく開発されたパーツなどな

ど。当時、カーボンは使われ始めたばか

りで、アルミフレームなんて思いもよら

なかった。

 

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そのために、今の自転車よりも走行性能

が低い。たぶん現在の自転車で同じコー

スを走ったら、もっと楽に走れるはずで

す。僕の場合、一番分かりやすいのはフ

レームの素材とバッグ。フレームの素材

は、ハイテンション鋼というもの。簡単

に言うとちょっと強い鉄。だからとても

重い。その上位素材にクロモリ鋼を使っ

たもう少しだけ軽いものもあったんです

が、僕の自転車は「ミヤタ」の5万円ぐ

らいのハイテンションの安いツーリング

車だったから、とても重かった。

そこに鉄のフロントキャリアとリアキャ

リアを付け、でかい帆布のフロントバッ

グとリアバッグを二つ。更にテントと寝

袋も積んでたし。

アルミのフレームなんかだと、走るのが

かなり楽だったろうし、バッグがナイロ

ンだと重量もまったく違っていたはず。

 

シャワーのような蝉の声。木陰のおかげ

で和らいだ日差し。ほっとしながらガイ

ドブックにあった渓谷に向かいます。

ここは、その昔阿蘇山の噴火によって噴

出した火砕流が、五ヶ瀬川に流れ出した

ためにできた柱状節理の渓谷です。貸し

ボートで楽しむのもいいんですが、上か

ら眺めるだけでも十分素晴らしい。真名

井の滝と木漏れ日が、高千穂峡の美しさ

をいっそう印象深くしている。

手漕ぎボートに乗っている観光客をしば

らく見ながら、

(一人で乗ったら、恥ずかしいな)なん

て思い、そそくさと出発。

 

 

約9km先にある神社、日本神話(古事記

日本書紀)に書かれている「天岩戸」

と呼ばれる洞窟を御神体としてお祀りし

ている「天岩戸神社」に到着しました。

 

高千穂峡へ(北海道~九州⑩/㊵(自転車100kmライドって何?㉝))

 

11日め

津久見市延岡市日之影町高千穂町

~高森町~阿蘇ユースホステル(廃業)

人が動き始める前の午前6時ごろ、ボト

ルの水で歯磨きとうがいをして、軽いス

トレッチの後はすぐに走り出す。

今日は、楽しみにしていた高千穂峡に寄

り、阿蘇に向かいます。

 

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津久見市から高千穂峡へ向かう途中の延

岡市までは、約80km。そこから少しし

て上り坂が始まります。阿蘇ユースホス

テル到着には、140km超えの距離。

日帰りや2~3日までのツーリングであ

れば、1日200kmぐらいは走らないと

損した感じがする。でも今回ぐらいの旅

程だと、1日の走行距離を150kmぐら

いまでに抑えることも多い。意外に思う

かもしれませんが、早朝から走り始める

ので、そんなに大変じゃないんです。も

ちろん疲れはしますが。

 

この日も午前中はほぼ無風。延岡市まで

の約80kmは、また下半身がエンジン状

態で、上り坂以外はまったく漕いだ気が

しない。上半身とは別物のようで、勝手

に動いている感じです。一定のリズムで

走っていると疲れもしない。本当は疲れ

ないなんてことはないんですが、それを

思わない体調のよさと自転車の一体感。

朝9時すぎには延岡市に到着。公園のベ

ンチで地図を確認しながら、上りに備え

40分ほど休憩して出発します。

 

もうひとつ、「やまなみハイウエイ」側

から景色を楽しみながらアタックするル

ートもあったんですが、「高千穂峡」の

神話に触れてみたかったため、こっちの

ルートを選びました。

快晴。肌を焦がすような日差しの中、相

変わらず紫外線防止クリームなんかは塗

っていないから、日焼けした肌の皮がむ

け、その下の皮膚まで焼けて一部が火傷

みたいになっていて、少し痛い。

延岡市を過ぎて少ししてからずっと上り

なんですが、上り坂が大好きなので、日

之影町辺りでは楽しすぎて顔が笑ってし

まう。

 

 

坂がゆるやかになり、木々に囲まれ日差

しが遮られたあたりで、何か厳かな感じ

がするなと思ったら、そこが目的のひと

つの「高千穂峡」でした。