A君の会社では、落札した銀行の支店を
とりあえず現況のまま販売することに
しました。
鉄筋コンクリートの古い建物が残ったま
ま、地下にある貸金庫もそのままで。
価格は 4億8000万円。
高すぎないか?
こちらの査定では、再販売するとしても
3億5000万円 程度が上限です。
しかし売れました!
4億6000万円 です。
買ったのは歯科の医療法人さん。
貸金庫のついた現状販売です。
どうしてもその辺りにビルが必要だった
とのこと。
Aくんの会社では、販売経費がほとんど
かからず、いろんな税務上の対策をとっ
たため、かなりの粗利が出たそうです。
A君には、この他に5回も銀行の支店売却
を紹介して、あと3回落札しています。
そのコミッション収入が、冬のボーナス
にまとめて入りました。
見せてもらった給与明細には、驚きの
約 5700万円!
一回のボーナスで、です。
26歳、転職2年目。
不動産営業では、こんなことがあるんで
す。
1年ほどしてA君は、中部地方の地元に帰
りました。
公務員の中途採用に受かったとのこと。
たぶん、自分にはこれ以上の運はこない
だろうから、早めに不動産業界に見切り
をつけたいとのことでした。
割と堅実な性格だったので、正解なよう
な気もします。
ちょっと残念だったのは、お礼というこ
とでご馳走してもらった日本橋の鰻。
ランチで 3000円。
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これだけかい!
ま~、羨ましいかぎりでした。
この業界には、たま~にこういったこと
があります。
宝くじに当たるようなことが。
それを思って、今日も不動産会社の営業
マンは、物件下見と案内に社用車を走ら
せます。
「行ってきまーす」
(どこへ行くんだ?)
ときどきサボりながら。
鉄道系の不動産会社にいたときは、同じ
業界なのに、まったくこんなことは知り
ませんでした。
情報の差が大きい業界です。
一般のお客さんを追うだけでは、経験で
きないものと収入があります。
いずれは、銀行で管理している富裕層の
お客さんのこと書こうと考えています。
銀行の本店で管理していた 10億円以
上の金融資産を持っているお客さん。
その数は数千人。
何人もの方と会わせてもらいました。
学ぶことが多い人たちでした。
それをいずれ書きます。
ちなみに、100万円とか200万円稼
いだなんて話はざらにあるので、儲かっ
た話にはしてません。
なぜしないのか。
そこには不動産営業の、別な答えがある
からです。