それらの4つの選択を行うことで、一定
数の方は競売まで進みません。
そのときによって違いますが、競売を取
り下げるのは、だいたい20~40%ぐ
らいだと思われます。
ただし、家を売らずにすむのは①と②
だけです。
競売にならないということと、家を売ら
なくてすむということは同じことではあ
りません。
最大のポイントは、この4つの選択を
一緒に助言できるアドバイザーがいない
ことです。
それぞれの専門家(不動産業者さん・弁
護士さん)は、自分の得意分野を中心に
話すことが多くて、そのために現実には
選択肢が限られてしまうことのほうが、
多いのです。
またこれらのことを知らずに、競売まで
進んでしまう方がたくさんいます。
そして注意したいのは、裁判所から最初
に告知される「配当終期の広告」(これ
から競売になるので、他に債権を持って
いる方はいないですか、という告知)か
ら、平均約5~6ヶ月で競売の入札にな
ることが多く、残された時間が少ない
(①~④とも一定の期間がかかります)
ということです。
「配当終期の広告」が届くとその日か
ら、不動産業者さんや司法書士さん、
行政書士さん等から、「無料相談」の
ダイレクトメールが来はじめます。
また一部の不動産会社は、いきなり訪問
してきます。
子供しかいなくても、「親に大事な話が
ある」と言って、名刺や手紙を置いてい
きます。
ある不動産会社の営業マンは、何も知ら
ない子供に対して、
「もうこのお家とバイバイだね。それが
嫌だったら必ず連絡して」と、半ば脅す
ようなことを言ったそうです。
非常に、腹立たしい。
断っても断っても訪問してくる業者もい
ます。
固定電話の番号とFAX番号が同じであ
れば、いきなりFAXをしてくる業者な
んかもいます。
なぜなら彼らは、あなたはもう破綻する
可能性が高いのだからと高をくくって、
債務整理やあなたの家を売ることによっ
て利益を得ようと、追い込むために手ぐ
すねを引いているんです。
競売になるような人は、その前の知識や
知恵がなく、追い込みやすい人間だと考
えているんです。