yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

心理的瑕疵って書いてるだろ(湘南台の首つりの家⑦/⑪(不動産百話①))

 

部下も二人いましたが、基本的に携帯で

連絡を取るか、必要な書類があればメー

ルに添付して送っています。

実際に打ち合わせたいことが出た場合だ

け、渋谷のファミレスで会議をやる。

 

そんな少し不思議な営業形態でしたが、

この物件に関してはかなり慎重にかかっ

ています。

 

通常であれば、4000万円の評価なの

に「心理的瑕疵」があるため、評価を約

6掛けにしてある。

そこに指値が入ることを加味して、売り

出し価額2580万円。

 

間違いなく問い合わせの嵐がきます。

 

物件をレインズ登録してから、始まりま

した。

問い合わせの嵐が。

 

朝8時台から、携帯に問い合わせの電話

が入り始める。

10時過ぎから夕方まで、ひっきりなし

に問い合わせの電話が続く。

 

多いときだと、1日150件。

少なくても70~80件。

 

ずっと携帯が鳴りっぱなし。

しょうがない。

 

こういう事件・事故物件は、通常それを

専門に買い取っている業者さんや、不動

産会社を立ち上げたばかりで、良質物件

仕入れができない不動産業者さんが、

利益確保のために買い取りをします。

そのために普通は、物件をレインズ公開

せずに、内々で売買を終わらせる。

 

ただ今回は、建物内で亡くなった訳では

ないため、裁判所や弁護士さんも一定の

売却額になることを期待している。

査定書にもその旨を書いておいたので、

通常の6掛けにしてあります。

そのため物件公開しなければ、ちょっと

売りづらい。

 

だから、問い合わせへの対応が大変にな

ります。

 

問い合わせはしょうがないとして、その

内容が悪いものがある。

「なんでこの物件は安いんですか?」

「この物件はなんかあるんですか?」

心理的瑕疵の意味を教えてください」

 

心理的瑕疵って書いてあるだろう。

心理的瑕疵って意味ぐらい何で分らない

んだ。

面倒くさいけど、いちいち説明します。

 

でもそれも続くと対応してられない。

1日150件の問い合わせに、全部答え

てなんかいられない。

 

そして問い合わせをすれば、業者さんは

当然に物件をお客さんに紹介する。

すると現地の案内が入る。

 

 

そう、その都度あの家の鍵を開け、見て

もらう準備をしに行かなければ・・・。