yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

2階から呼んでいる(湘南台の首つりの家⑧/⑪(不動産百話①))

 

現地の案内が入りました。

 

この時に決めていたことは、次のことを

断ること。

・これからすぐ現地を見たい

・夕方や夜の現地案内

 

すぐは行きたくないし、夜は絶対行かな

いに決まっている。

 

だいたい12時から15時の間にだけ、

現地の案内を受けることにしました。

 

この日は初めての案内。

13時の現地待ち合わせです。

 

12時30分に現地に到着して、建物の

勝手口の鍵を開錠。

そして閉めてある、1階の窓と雨戸だけ

を開けておきます。

 

この家は、湘南台のバス便の分譲地。

南6m道路。角から2軒め。

道路の南側には 10m幅ぐらいの、整

備された川が流れています。

 

家の間取りは、建物に向かって左側が玄

関。右側に駐車スペース。

玄関を入るとすぐ左側に2階に上がる階

段。その右側が廊下。

廊下のつきあたりが浴室。階段下がトイ

レです。

 

玄関の右側が8畳の和室。続いて10畳

リビングルーム

その奥が5畳のキッチン。

 

2階に上がると、5畳の板の間。

続いて10畳と8畳の和室です。

 

この2階の奥の、8畳の和室の和ダンス

の中にあの手紙がありました。

なんとなく、この部屋だけ雰囲気が違っ

ている。

 

あとで弁護士さんと話したときも、

「2階の奥の部屋だけ変な感じだった」

と言われました。

僕も同じ、そう思いました。

 

だから案内の時も、1階しか窓と雨戸を

開けない。

2階を見たいと言われて、初めて仲介業

者さんやお客さんと一緒に上がる。

 

でもこれが正解でした。

 

その日、1回目の案内が終わって、続け

て2回目の案内が15時に入ったため、

現地で待機していました。

 

少し暑かったので、直射日光を避けるた

めに1階のリビングで、置いてあるカメ

ラを眺めていたときです。

 

2階を誰かが歩くような音がしました。

 

気のせいかなと思っていると、もう一度

ミシミシと畳を歩くような音がする。

 

嘘だろうと思いながら、外に出るために

玄関に行って靴を履いていると、

トーン、トーンと飛び跳ねる音がする。

 

もう気のせいではない。

 

そして歩く音が、2階の奥の部屋から隣

の部屋、板の間へと階段の手前まで近づ

いてきました。

 

 

誰もいない部屋から、誰かが階段を下り

てくる・・・・・。