yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

生活に必要なお金(最低賃金について考える②/④)

 

では、今現在の東京での最低賃金で考え

てみると、実際はどうなんでしょう。

(2021年9月8日現在)

 

時給 1,013円。

これで1日8時間、月に22日働くとす

ると、178,288円 の給料です。

 

この金額だと、生活は成り立ちにくい。

 

関東のある県で、公的機関が試算したデ

ータがあります。

それによると、25歳の独身者で月に必

要なお金は、約26万円。

これは、上記と同じく1日8時間、月に

22日働いたとすると、時給に換算して

約1,500円。

 

別件ですが、一般財団法人 労務行政研究

所が発表した 2021年度の新入社員の

初任給は、次の通りです。

東証1部上場企業210社の速報集計

74.3%が初任給を全学歴据え置き」

 

大学卒(一律設定) 21万3003円

短大卒(一律設定) 18万3680円

高校卒(一律設定) 17万2049円

 

ほとんどの会社が、初任給を据え置いて

います。

一方、初任給を上げた会社は17.1%

しかありません。

 

正社員でも初任給を据え置いているので

あれば、非正規雇用に対して積極的に時

給を上げようとは思わない。

 

日本の雇用のいびつさは、こんなところ

に表れているんです。

 

これは他の国をからめて考えると分かり

やすい。

アジア諸国の賃金の低い国に工場を作っ

て、そこで製品を作り日本に輸入して、

価格を抑えた物を販売する。

 

同じように、賃金の低い地方や非正規雇

用に仕事を任せて、物やサービスの値段

を抑えて、会社だけ利益を出していく。

 

これは、経済の進め方のひとつの戦略と

してはアリなんですが、それがここまで

続いてしまうと、デフレの負のスパイラ

ルから抜け出せなくなってしまう。

 

デフレとは、デフレーションの略で、普

段買っている物やサービスの値段が全体

的に下がること。

 

賃金が上がらないから、物の値段が上が

っていかない。

物の値段が下がっているから、賃金も上

がらない。

ここから抜け出せなくなっています。

 

それを打開していく、小さな小さな一歩

最低賃金のアップです。

 

ヨーロッパの中でも、先進国と言われて

いる国たちは、かなり前から最低賃金

1.500円 ぐらいです。

 

アメリカは州法によって違いますが、実

最低賃金は低い州で、700円台。

でも、そんな賃金では働く人が集まらな

いので実際の最低賃金は、1,400円以

上です。

ただニューヨークなどの都市部では、時

給2,000円を出さないと人が集まらな

くなってきています。

 

 

それに比べると日本の最低賃金は、その

目標からして、あまりにも低いんです。