yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

専任の宅建士がいないんだけど(100万円を燃やすな②/⑨(不動産百話⑤))

 

止める間もなく灰皿の上で燃えてしまい

ました。

酔っぱらうと、こんなことを平気でする

社長です。

いつかバチがあたるはず。

 

この会社の本店は、大田区蒲田。

僕が配属された営業店は、環状8号線に

面した小さな3階建てのビルです。

駅から少し離れているし住所も違います

が、一応の最寄り駅が田園調布なので、

田園調布店という名前。

バブルの終わりごろ。漫才のネタなんか

で「田園調布に家が建つ」が流行った大

昔のことです。

 

この営業店の人員構成を見ると、ダメそ

うな会社だと分かってしまいます。

 

店長は31歳。不動産営業経験は2年。

この店で唯一不動産営業経験がある。

つまり他は全員、ど素人。

4人いた営業マンが全員素人なのも驚き

ですが、副店長も不動産営業経験なし。

今までは別の営業をやっていたみたいで

すが、自分のことは何も言わない。

取り合えず職を転々としていたらしい。

事務員さんも不動産事務経験がない。だ

から店長以外は何も知らない。

いや、店長だって2年しか経験がないん

だから、あまりよく知らないはず。

何だかよく分からない軍団です。

 

そして当然誰も、宅地建物取引士(当時

は主任者)を持っていない。

 

このとき宅地建物取引士は、営業店ごと

に10人に一人が持っていればよかった

んですが、誰も持っていない。

(今は5人に一人が必要)

誰も持っていなければ、営業の許可が下

りません。

でも実際は下りている。

 

それは、別の店にいる宅建士がこの店に

いるように偽装しているからです。

だからよく東京都の宅建指導班が、調査

に来ていました。

一回も、専任の宅建士がいないから。

 

あとで分かったんですが、その専任の宅

建士はN大の4年生でした。

入社面接のときは、家が貧しくて大学を

あきらめたと言っていたとのこと。

実際は単位を取り終わっていて、卒論だ

けだったから、お金のいいバイトを探し

ていて、嘘をついて入社していました。

 

 

なにしろまだ大卒の初任給が15万円の

ときに、この会社は固定給25万円。

そして高額な歩合給がありました。

だから得体のしれない、お金目当ての人

間も入ってくるんです。