僕たち田園調布店のグループは、会社の
車2台で帰りがてら観光へ。
僕は出向しているので、辞めさせられる
ことはありません。いや、反対に早く出
向解除になって、元の会社に帰りたい。
少し違いますが10年ぐらい前に、ゆう
ちょ銀行で扱う住宅ローンは、りそな銀
行から出向した銀行マンが営業をやって
いました。
彼らは、早く銀行に帰りたいと言ってい
た。やはり企業カラーが異なって、やり
にくかったみたいです。
僕の場合は、会社のカラーや風土が違う
というよりも、すべてがメチャクチャな
ところに行かされてしまった。
なぜ、僕が本来いるはずの鉄道系不動産
会社が、こんな会社と出向契約をしてい
るのか意味不明です。
箱根の帰り道、僕以外の社員はわりと冷
静な感じでした。
その理由は、
「あの社長ならこういったこともやりそ
うだ。あんまり長くいる会社じゃない」
と思っていたとのこと。
確かに、そりゃそうだ。
数日後、各店長からその店舗の所属社員
にリストラの打診。
もめにもめながら、約4割のリストラが
終了。
僕のいた田園調布店は閉店。近くの九品
仏駅にあった自由が丘店も、開設した直
後に閉店です。
田園調布店は、僕の他に2人を残して4
人をリストラ。
自由が丘店は、店長を含め全員リストラ
しました。入社2ヶ月ちょっとなのに。
大森店と上野毛店も半分リストラ。店舗
は何とか残りました。あと蒲田本店も数
人をリストラしています。
僕の転籍先は蒲田本店です。
営業の他に、社長の仕事を手伝うことも
増えました。
最近始めた不動産買取、物件調査、経営
計画立案、銀行融資相談の同行なんか。
このころは、会社の資金繰りが良くない
のに営業数字が改善されないので、経理
を見るために主力銀行を定年した人を受
け入れています。
今はもう無くなった「北海道拓殖銀行」
がメインバンクだったので、そこの人。
メインバンクから経理に人が入ると、本
当の資金の流れや経営状態が分かってき
ます。
その人もそういう役目。
次々に経費や備品の無駄なものを削減す
る。営業車や広告も減らしていく。
しかし1ヶ月も経たずに、社長の我慢の
限界がきました。
「おい銀行屋、来月から俺と嫁さんの給
料を、300万円にするからな。合わせ
て、600万円払え。」
「それが聞けないなら、出ていけ!」
「借りた金は返さねーからな!」
でっかい声で、ほぼ恫喝です。
二記事前に書いたように、僕はここで大
事なことを学びました。
世の中には、付き合っちゃいけない人が
いる。
一旦終わりますが、この社長の話はまだ
まだ続きます。