yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

なにもない絶景((北海道③/⑦)自転車100kmライドって何?⑪)

 

(7日目)サロマ湖浜頓別町~猿払村

宗谷岬稚内市ユースホステル

 

この日が、僕の自転車のツーリング史上

で、最高の日になりました。

なにか特別なことが起きた訳ではありま

せん。

いたって平穏。

お天気は良く、風も無い。

オホーツクの海は静かでキラキラした水

面、静かな波の音が聞こえてくるだけ。

 

浜頓別から北に進んでいく僕の左側に、

広がる大地と天北線(現在は廃線)。ご

くごくたまに電車が通ります。

線路以外何も無い。数キロ走ると牧場。

そして数キロ走ると、また牧場です。

遥か先まで見通せる、車も来ない道路。

右側には穏やかなオホーツク海

 

本当に何もなく、変わらない景色。

だけど、これから何度も行ったツーリン

グの中で、ずっと色あせないまま記憶に

残っている。特別な場所です。

たぶん他のサイクリストも同じようなこ

とを想うんじゃないかと思います。

 

自転車でのツーリングやレースを辞めて

から、それに関係するものにも興味がな

くなって、積極的にテレビや本を見なく

なりました。

ツール・ド・フランスなんか、ロードレ

ースをやっていなければ誰も知らないよ

うな時代のことです。

 

少しだけ興味をもったのは、マルコ・パ

ンターニ選手。

この選手はイタリア出身のプロロードレ

ーサーでした。上り坂が得意なヒルクラ

イマーです。他のトップ選手でさえ苦し

む山岳コースを、まるで平坦な道のよう

に駆け抜けていく。

同じ年に、ジロ・デ・イタリアとツール

・ド・フランスに勝利。ダブルツールを

達成しています。

スキンヘッドにサングラス。

魅力あふれるこの選手のときだけ、雑誌

を買っていたぐらいで、あとはほとんど

自転車関係のものには触れていません。

 

でも昨年、2020年の夏前に、3冊い

っぺんに自転車の本を買いました。

その前の年に弟にもらった、GIOSのミニ

ヴェロに刺激されたのかもしれない。

この本の一冊にCycle Sports特別編集の、

「自転車キャンプを楽しむ50のヒント」

というのがあり、その109ページに、

「サイクリングの醍醐味である絶景との

出合いを求めるなら、まずは道東を推し

たい」という言葉があります。

ここでは、知床峠能取湖屈斜路湖

走っていますが、たぶんそれに近い感覚

です。

 

 

そのコースより北側で、道北に向かって

いく違いはありますが、何もない絶景。

ツーリングの速度で、ゆっくりと進む。

きっとそこに行けば、分かってもらえる

何もないのがいい。絶景でした。