yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

火の玉を思い出した((北海道⑤/⑦)自転車100kmライドって何?⑬)

 

道路がぬかるんで走れないので、自転車

を押しながら、山道を歩いていた。

日が暮れていく誰もいない山の中。

でも、一気に疲れが出てきて気力がなく

なってしまいました。

舗装されていない上り坂の途中で、しゃ

がみ込んで動けなくなってしまった。

 

どのぐらい時間がたったか分からなかっ

たんですが、ふと見上げると小さな灯り

のようなものが目に入りました。

気のせいか、それが近づいてくる。

 

小学校4年の夏、青森県野辺地町

家族で晩ご飯を食べに行く途中で、消防

署の隣の大きなお墓の前を通ったとき、

一つの墓石の周りをフワフワと青白い灯

りが飛んでいました。

未だにそれが何だったのかは分かりませ

んが、何か青白い尾を引くような灯り。

いわゆる火の玉みたいなもの。

映画やテレビで見る、ちょっと緑がかっ

た青白い光の玉。

その後、大学4年のときに自宅に近い山

道で、もう2回見ることになるものとま

ったく同じ青白い光の玉。

それを思い出した。

 

灯りが近づいてきても何もできずに、た

だ見つめている。

 

すると、

「どうした、大丈夫か?」という声。

 

一人のおじいさんがいました。

懐中電灯を持っています。

 

そのおじいさんは、そこから20~30

m先にあった農家のおじいさんでした。

そんな近くに農家があることにも気がつ

かないほど、疲れ果てていたんです。

 

おじいさんは、噴火を心配して周りを懐

中電灯で照らしていたそうです。

真っ暗な中、雨と火山灰が降っている。

そして、その照らした先に人が座り込ん

でいて、かなり驚いたとのこと。

 

事情を話すと、

「暗いし危ないから、今日は泊まってい

きなさい」と声をかけてくれました。

正直助かった。疲れ果てて何も考えられ

なくなっていたから。

だいたい、噴火している山のそばを通っ

ても何とかなるだろうと思っている時点

で、アウトです。

リスク管理能力がまったく無い。

 

 

その日はその農家のおじいさんの家に泊

めてもらいました。

4世帯が暮らす、大家族の家にお世話に

なりました。