yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

自転車を重量挙げ((青森~大阪4日間⑥/⑧)自転車100kmライドって何?㉑)

 

自転車のハンドルを持っても押さえきれ

ないので、左手でステムの上、右手でト

ップチューブを押さえる。

するとその瞬間、今までより更に強い風

が吹いてきて、自転車が完全に持ち上が

りバンザイをしたような恰好、つまり風

に煽られて自転車がほぼ僕の真上にくる

ように上がってしまった。

重量挙げが成功したような形。このまま

後ろにバランスを崩したら、自転車ごと

崖から落ちてしまう。

(自転車から手を放して捨てなきゃ。そ

してガードレールにしがみつかないと崖

から落ちる!)

 

そう思った瞬間、目が合った。

 

大型トラックの運転者さんです。

 

岬の突端とはいえ公道。時折自動車が通

ります。

実は車が通るたびに助けを呼んでいた。

人生で初めて、しかもありったけの大き

な声で「誰か助けて!」と何度も叫んで

いたのですが、誰もがまさか真昼間に目

の前の自転車と一緒にいる人間が、助け

を求めているとは思わなかったようで、

そのまま通りすぎて行った。

 

そしてもうダメだと覚悟した瞬間、本当

に偶然通りかかった大型トラック。風が

強いのでかなり徐行していた。

トラックの運転手さんからしたらこの強

風の中、岬の突端で急に意味不明の叫び

をして自転車を頭上に持ち上げるという

訳の分からないパフォーマンスを目の前

でされたものだから、驚いてブレーキを

踏んだみたい。

もちろんパフォーマンスではなく、強風

で勝手に持ち上がったんですが、それが

運よくトラックを停めることになった。

 

運よくと言うのは、このトラックが停ま

ることで壁ができて、強風が弱まったん

です。

軽くおじぎをしてから急いで風の来ない

ところまで自転車を引いて行きます。

助かった。本当に助かった。

 

その後はそこまでのこともなく、後方か

ら吹く風に押されて、時にはまったくペ

ダルを踏まなくても勝手に自転車が進み

ました。

輪島ユースホステルには、17時過ぎに

到着。すぐにお風呂で体を休めます。

 

 

この日のニュースでは、富山県の男子高

校生が棒高跳びの練習中に、強風にあお

られてマットの外に落ちて亡くなったみ

たいです。

もしもあの時トラックが来なかったらと

考えると・・・・・。