yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

いやだ、いやだよ!(昨日妻が急性白血病になりました① ・ ㉝/㊿)

 

妻が泣き崩れたことで、説明が止まりま

した。一番聞かなければいけない人が聞

けない。

僕は顔を上げたまま、どんどん涙があふ

れてくる。

(このまま治らないってことなのか?)

妻の肩に手を置いて、一緒に泣いてしま

った。嗚咽。

おそらくそんな状態が5分近く続いた。

 

医療関係の3人も目を伏せている。

それはそうです。人の不幸や悲しみを見

て、感情が動かない人はいないはず。

 

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妻がやっと絞り出すような声で、

「なんで私がこんなことになるの」

「一生懸命に生きてきた」

「何も悪いことなんかしていない」

「普通の生活しか望んでいない」

 

「いやだ、いやだよ!」

 

それを聞いて、僕も声を出して泣きだし

てしまいました。

その通りです。妻は、平凡な毎日と健康

しか望まないタイプ。お金は大事にしま

すが、たくさん必要だと思わない人。

 

僕らが少し落ち着いたところで先生が、

「最初に、1ヶ月ぐらいでの退院を目指

す話しをして、期待させて申し訳ありま

せんでした」と言った。

僕らも期待したんですが、最初の状況か

らはそれができそうだったみたい。

これからは、今までの抗生物質の他に、

別なタイプの抗がん剤を使って様子を見

ますとのこと。薬の名前を聞いたんです

が、その抗がん剤の名前を忘れてしまい

ました。また、メモもどこかにやってし

まったみたいで、手元にはない。

 

ときどき女性のお医者さんが、細かいと

ころを話してくれたんですが、記憶がど

こかに行ってしまった。

話しを聞くたびに泣きだす妻。そして何

とかその辛さを少しでも和らげられない

かと思いながらも、涙が止まらない僕。

結局、断片的な記憶しかないんですが、

抗がん剤を変えて、少し強いものにして

通院治療にするよりも、しっかり治した

ほうがいいという話しになりました。

 

 

しっかり治すというのは「骨髄移植」。

通院治療を期待していた妻から、

「仕事はどうなりますか?」

 

「続けられなくなります」と H先生。

 

また妻は、泣き崩れました。