虫歯があったら抜く、は分かります。
でも無いのに「歯を抜く」はおかしい。
治療したばかりだったり、初めから虫歯
でない歯もあります。
そしたらこんな理由でした。
歯茎の中に、少しだけ膿んでるところが
ある。普通だったら、気づきもしないよ
うなこと。だって歯も歯茎も、痛くもな
んともない。本人だって知らなかった。
でも聞いてみると、凄く納得しました。
なぜならそれは、これからとても強い抗
がん剤と放射線治療で、造血細胞を壊す
からです。
するとどうなるか。白血球も造れなくな
ってしまって、ウイルスや細菌に感染し
たときは身体を守れなくなってしまう。
無菌室にいて、他からは感染する可能性
がほとんどない。でも自分の中に歯茎を
蝕んでいる細菌がいると、そこから感染
してしまいます。
場合によっては、それが原因で重篤な状
態になることすらあるんです。そんなこ
とで、命に関わることにでもなったとし
たら、悔やみきれません。
だからその膿を取り除くために、歯を抜
くしかない。それが健康な歯だったとし
てもです。
妻の実家に電話して、妻の両親と兄弟に
今回の病気の説明するための「場」を設
けてもらうことにしました。
場所は妻の両親が住むマンション。
5月29日の日曜日 11時。
でもその日は、本当は説明をするだけで
はない。最終的には妻の兄弟に、白血球
の検査と骨髄移植のお願いをしなければ
ならないんです。
兄弟で白血球の型が合う確率は、1/4。
親子の実質1%や、非血縁者の確率であ
る数百から数万分の1とは全く違う。
だからお医者さんも、兄弟への協力と骨
髄バンクの登録を勧めてきました。
ただ、僕の兄弟ではなく妻の兄弟。こん
な大事なことは、なかなかお願いしにく
い。だからまずは、今までの治療の結果
とこれからの治療方針を中心にして、話
すことにしました。
説明をできるだけ正確にするために、お
医者さんからいただいた資料を読み込ん
で、それらをまとめたものを作成。
これがその資料です。