yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

謎のオレンジ注射(昨日妻が急性白血病になりました② ・ ⑳/㊿)

 

7月11日に無菌室に入ってからは、ほ

とんどなにも食べていません。この日が

7月31日だから、20日間も口から物

を食べていない。たまに口にするのは、

医療用の麻薬で痛みをおさえながら飲む

水ぐらいです。

レモンが入った飲み物は飲みやすいので

チャレンジしてみたら、と看護師さんに

言われて、ペットボトルのレモンティー

を少しだけ飲みました。でも美味しさは

あるものの、カフェインのせいで気持ち

悪くなってしまった。

そう、紅茶はすごくカフェインが多い飲

み物。ちょっと今は合わないみたい。

 

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前処置や移植後の合併症のことを書いて

いましたが、一番大事なこと、移植手術

は、7月21日の木曜日の午後 1時30

分に行われています。

その日は家族全員が仕事を休み、移植手

術に立ち会いました。ただ、移植手術と

いっても数分のこと。小さく切開した首

のところのカテーテルチューブに、少し

大きめの注射器を繋いで、臍帯血から採

取した造血幹細胞を流し込むだけです。

 

担当の H先生が、20代の医師二人を連

れ看護師さんと無菌室に入ってきて、無

菌室に面した壁一面のガラス窓の、面会

用廊下から見ている僕たち家族に向かっ

て一礼をします。内線電話以外では声が

聞こえないので、これからこれを移植し

ますというジェスチャーで、銀のトレイ

に乗った注射器を見せてくれました。

 

えっ、2本・・・?

確か臍帯血の量は、たったの 25CC。

どう見てもその量よりも多い。たくさん

移植してくれれば治りそうな気はします

が、それでいいんだろうかと思ってしま

う。しかも 1本は鮮やかな赤い色のもの

が入っていて、いかにも造血幹細胞みた

いな感じがしますが、もう 1本は赤に近

いオレンジっぽい色です。

なんかキムチスープを、間違って薄めて

しまったみたいな色。だいたい 2本移植

に使うとは聞いてません。

 

 

結局2本とも移植のために使いました。

その間約7分。2本だから、予定の倍の

時間がかかってしまった。

オレンジの液体は、謎のままでした。