yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

僕ひとり病院に呼ばれた(本日妻が亡くなりました⑯)

 

病気が確定してから、数日後に治療が始

まりました。点滴による抗がん剤の治療

です。

 

入院してすぐに妻から電話があった。

「H先生がお父さんに、今日にでも病状

や治療の説明をしたいんだって。病院に

来れなければ、電話でもいいって。お昼

ごろ H先生から直接電話してもらっても

いいかな?」

 

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妻が好きだった無糖レモンティー

 

12時50分に電話がありました。

 

妻の「急性骨髄性白血病」は進行が遅い

タイプで、ビダーザという抗がん剤を主

とした治療を行えば効果が出る可能性が

あり、早い退院も見込めるというもの。

具体的には、ビダーザなどを 7日間連続

して点滴で投与する。これの効果が認め

られれば 1ヶ月後には退院でき、通院治

療に切り替わるとのことでした。この抗

がん剤は、7日間連続投与した後 3週間

休み、また 7日間連続投与するそうで、

それを何度か繰り返す。

 

何も知らない僕は、この病気には骨髄移

植しかないと思っていたので、抗がん剤

投与で通院に切り替われる可能性がある

ことに驚いた。

(すごいな医学の進歩って!)

だって昔は CMで、骨髄バンクに登録して

くださいって必死に訴えていた。今だっ

てテレビやラジオ、ネットの CMが流れ

ていて、やはり難しい病気なんだと思っ

ていました。

こんなものなの?

 

妻も事前に同じ説明を受けていたので、

半信半疑で聞いていたそう。

子供たちや妻の両親、兄弟に連絡する

と、みんなどこか信じ切れていない感じ

です。

治療が始まってからも妻は元気で、病院

の廊下をたくさん歩いて体力が落ちない

ようにできるぐらいでした。

 

でもその抗がん剤は効果がありませんで

した。そして輸血と抗生物質、免疫抑制

剤投与をくり返していると、微熱やだる

さが強く出るようになった。

 

6月中旬に妻から、

「なんか赤いポツポツした発疹がある。

でもあまりかゆくないし何だろう?」

それからその発疹は増えていき、全身に

広がっていった。

 

 

数日後、H先生から僕の携帯に電話があり

ました。

「今日これから病院に来て下さい。セン

バさん一人で」

「奥様には話さないで下さい」