最初の移植では、説明を受けた範囲の合
併症だけでした。
脱毛。皮膚がかさかさになること。気持
ち悪くなり吐き気がする。顔から血色が
なくなり、爪が黒くなる。
本当に髪の毛が抜けるのか心配になった
妻が看護師さんに聞いたら、
「5日後に必ず抜ける」という返答。
ただ妻の場合は、1週間後にまつ毛から
抜け始め、その数日後にどんどん髪が抜
け始めた。それでも、前髪や耳の上あた
りは、最後まで抜けませんでした。
妻と行く予定だった曽我別所(小田原)の梅林
また、皮膚はかさかさになってきました
が、そこまでひどくない。吐き気もちょ
っと気持ち悪い程度で、爪も黒くなりま
せん。顔色もやや悪い程度。他には口内
炎ができると説明されましたが、二つ出
ただけで、食事ができなくなっていたた
め、あまり気にならないとのこと。
ただ、放射線治療は粘膜に影響がでる。
そのひとつ、表に出て確認できるのが口
内炎なんですが、体の中にたくさんある
粘膜には何が起きているのかが分かりま
せん。それが一番心配でした。
一度目の移植のときは、確定診断が判明
するまでかなり元気に見え、妻が自分で
も気持ちを良いほうへ持っていこうとし
ているのが分かりました。
しかしそれが叶わなかったとき、いきな
りそのモチベーションが維持できなくな
った。
こちらには元気に見せながら、本当は辛
くて苦しいはず。心配させないようにし
ていた。でも、二回目の移植から 4~5
日経ったころ、気持ちの限界をこえた。
少しずつネガティブな話しが出る。そし
て顔色が悪くなり、気持ち悪さが強くな
って吐き止めの薬を点滴で投与。爪も黒
くなってきて、皮膚もどんどんかさつき
始めた。咳きこむようになったのは、肺
に水がたまったせいです。そして肺に合
併症が見つかり呼吸がしにくくなったた
め、鼻から酸素を入れる。肺にたまった
水は心臓にもたまり、そのため胸の痛み
が強くなってきた。
この合併症は、体の中の一番大切な場所
まで影響し始めました。
妻がどんどん変わっていってしまった。