つい最近、岡村孝子さんの記事を読みま
した。岡村さんは、ご存じのようにシン
ガーソングライターです。
「あみん」時代の「待つわ」を聴いてか
らのファンである僕としては、気になっ
てしかたがなかった。新曲が出るとか、
コンサートをやるとかのこともあったの
ですが、何よりもその体調がどうなった
のかを知りたかったんです。
2019年1月に、競泳の 池江瑠花子さ
んが「急性リンパ性白血病」になったの
と同じころ、岡村さんも病気になりまし
た。妻と同じ「急性骨髄性白血病」。岡
村さんは妻とは違い、臍帯血移植で治す
ことができた。入院期間は約 5ヶ月。そ
れでもおそらく無菌室には 1ヶ月半は入
院していたはずです。その間、やはり不
安に襲われた。
(治らないんじゃないか。死んでしまう
んじゃないか)という不安。
でも本当に幸いなことに、寛解。その後
の状態も良いようで、数日前には、神戸
でのコンサートを、たくさんのファンの
前で無事に行うことができました。変わ
らない優しく澄んだ歌声と愛らしいルッ
クス、元気になって本当に良かった。
岡村孝子さん
長男の言った「妹と弟」の奨学金を全額
自分が返すという言葉に対し
「そんな金額を払ったら、貯金が無くな
ってしまうよ」と話した僕。
「大丈夫。まだ半分近く残るから」
驚く僕がよく聞いてみると、長男は 3人
の学費の大変さを考えて、大学生のころ
からお金を貯めていたそうです。全員の
学費を、自分が払えるようにするのを目
標にしていたとのこと。だからアルバイ
トをたくさんしていた。また、就職して
からもしっかりとお金を貯めて、この時
に備えていました。
このことと、孫が生まれることを話した
ときの妻は元気を取り戻し、気持ちが前
向きになっていく。頑張って早く退院す
るという言葉を口にするようにもなって
いきました。
しかし移植の結果が分かる数日前に、僕
が一人で面会に行くと、妻が無菌室のガ
ラス越しの僕に向かって手を合わせ、
「許して、私を許して下さい」と、涙を
浮かべて拝み始めました。