yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

逆の予感(昨日妻が急性白血病になりました② ・ ㊺/㊿)

 

思ったとおりの悪い結果に、顔をこわば

らせて視線を落とす長女。

僕は態度を変えないようにしようとして

いたんですが、おそらく長女と同じよう

にうつむいてしまったような気がする。

この結果を聞いたときの記憶が、曖昧で

はっきりしていません。

 

21日の生着期限が過ぎたのにもかかわ

ず、まったく届かないこの現実に、言葉

がありませんでした。

 

trust-work.jimdosite.como売斜線8

 

前回の移植である「臍帯血」での生着確

率は80~90%。それに対して今回は

「生着しないのは考えなくていい」と言

われていたのに、結果がまったく出てこ

ない。こんなことは、正直予想していま

せんでした。

「なぜなんだ!」という言葉が頭の中で

グルグル回って、考えがまとまらない。

黙ったまま険しい顔をしていたはずで、

どうなってしまうんだろうと思っていた

とき H先生が僕に、

「センバさん、どうされました?」と話

してきました。長女も僕を見ています。

 

すぐに自分でも気づいたんですが、

「あれっ!」と、ちょっと大きめの声を

出していたんです。

 

出雲大社のお守り

 

その理由はこう。これだけ生着率が高い

はずだった今回の移植。それがうまくい

かなかったのには、何かはっきりとした

理由があるはずです。前回の移植では、

生着不全という相性みたいなものが合わ

なくて、うまくいかないことがあると説

明を受けていました。でも今回はその可

能性はすごく小さい。

じゃあ理由があるはず。理由が分かれば

きっと、何か対策があるはず。そしてそ

れは、生着への可能性を広げる光になる

に違いないと思いついて、声を出してし

まった。

 

思った通りにその後に H先生から説明が

ありました。今回の生着不全の理由は二

つ。はっきりと分かっているそうです。

 

 

①血液になれなかった細胞が脂肪細胞に

変わっていて、それが骨髄の中にたくさ

んあり、新しい造血細胞が住み着くスペ

ースがあまり無い

②免疫細胞であるマイクロファージー

暴走していて、新しくできた血球を食べ

てしまっている

 

そう、マイクロファージーが主因です。