取り合えず、次の病院の荷物交換日に、
「限度額適用認定証」を荷物に入れよう
としたら、断られました。
貴重品は預かれないらしい。そういった
物を渡すときは、本人が直接持って行く
ことになっているんだそうです。
そう、面会できます。
3週間ぶりぐらいに会った妻は、見た目
は元気です。すごく嬉しそう。
いつも娘と一緒に荷物を届けに行くので
すが、娘も満面の笑顔。
治療を続けているためか、入院する前よ
りも明らかに元気な感じです。
ただそれは、抗生物質の点滴と輸血をし
ているから。特に輸血をしてからは、息
切れと頭痛がまったくなくなりました。
それはそうだ、だって赤血球が半分しか
ない状態で働いて、家事もこなしていた
んですから。いまは検査や治療を除くと
安静にしていて、スマホや本を見たり、
紅茶を飲んで静かに過ごしています。
荷物を渡した後は、ディルームで三人で
話しました。本当は30分程度の許可だ
ったんですけど、気がついたら1時間以
上経っていた。
僕も話したくて仕方がなかったんですけ
ど、やはり娘とのほうが楽しそうです。
本当は、入院していなければ行っていた
はずの「KAT-TUN」のコンサート。2回
行く予定でした。でも1回めはもう無理
です。せめて2回めは行けないかなと話
している。
主治医の H先生からの電話では、早めに
病気が見つかったのと進行が遅いタイプ
だったから、早ければ1ヶ月程度の入院
で済みそうだと言われていました。
正直に言うと、1ヶ月でも長い。
(そんなにかかるんだ)と思った。
楽しい時間が過ぎ、三人で写真を撮って
から、娘と帰りの車に乗り込みました。
家に着くと封筒が届いている。マンショ
ン管理員教育業務をやってる会社の人事
課 Oさんからです。
中は「限度額適用認定証」申請用紙。
もう渡したのに・・・。
不思議に思って同封の手紙を読むと、
「もう限度額適用認定証は届いています
でしょうか。この申請書は参考にです。
お急ぎだと思ったので、私のほうで申請
手続きを行いました」
「早く奥様がお元気になられますよう、
お祈り申し上げます」