yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

そのとき僕はいなかった(不動産、逃した三匹の一匹め⑮/⑯(不動産百話⑫))

 

買主がお金を持っていない!

 

(なんだそれは・・・)と思いながら、

それはあることだとも知っている。物件

を押さえたいがために、お金の工面がで

きる前に契約してしまう不動産ブローカ

ーは、まれにいます。

ただ、自分の会社の契約を、わざわざ内

密に言ってくるのが腑に落ちない。

 

trust-work.jimdosite.com

 

そうしたらこういうことでした。

H部長がこの売買を失敗したら、次の契

約を自分にやらせてほしい。自分の買主

はきちんとお金を持っているとのこと。

 

怪しい上に、更に怪しさが乗ってきた。

 

契約から2週間後に残金決済の打ち合わ

せをしようとすると、H部長は変なテンシ

ョンで「大丈夫」だと言ってきます。こ

っちが聞いてもいないのに。

 

残金決済の5日前に H部長から、

「悪いけど決済を2週間延ばしてくれ」

と電話がかかってきました。理由は、税

務署との見解の違いで、買主の資産が動

かせなくなったとのこと。

(それって2週間で解決するの?)と思

ったけど、売主さん達に伝えるしかあり

ません。そしてこのトラブルに発生しそ

うなことは、銀行や僕の会社のエライ人

には相談できない。なぜならこの件は、

会社が関与していないことになっている

からです。

 

その後も、何度も何度も決済予定日が延

長されて、結局決済されることはありま

せんでした。売買契約時の手付金は、法

人さんが 100万円。個人は各 50万円

しか受け取っていません。

税務署に資産を差し押さえられたのも確

認しようがないままに 3ヶ月が過ぎ、売

主さん達は契約の解除をしようとしまし

たが、買主側が応じない。

「もう少しで金ができる」と突っ張って

いるばかりです。

 

 

しかし売主さん達から僕には苦情があり

ませんでした。

契約前に、この契約のリスクを説明して

おいたからです。こういったことがある

かもしれない相手だと。それに僕は予定

通りに渋谷で不動産コンサルタントの事

務所を開き、独立していました。

もう都市銀行系不動産会社本店の、セク

ション・マネージャーではありません。