yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

さよなら 1000万円(不動産、逃した三匹の一匹め⑯/⑯(不動産百話⑫))

 

その後この案件は、売主側が新橋の弁護

士事務所に相談し、契約の解除に持って

いきました。

僕は、売主さん達と連絡をすることもな

く、 H部長からの電話がかかってくるこ

ともなくなった。

 

trust-work.jimdosite.com

 

僕が渋谷に作った個人事務所は、不動産

会社在職時に開業しておいたものです。

この事務所はシェアオフスなので、初め

は落ち着かないかなと思っていた。でも

いつも誰もいない。だって、今から14

年も前だから。

一部のシェアオフィスやレンタルオフィ

スを除くと、まだ利用者が少ない時代。

 

さらにこのとき既に、リモートで仕事を

始めていました。でもあんまりそれを言

えない。なぜなら、14年も前にリモー

トで仕事をしている、不動産コンサルタ

ントの個人事務所をやっているというだ

けで、なんかよく分からない怪しい仕事

だと思われてしまうことが多かったから

です。10.1インチのノートパソコンと

ガラケーだけで、あっちこっちに行った

りする遊牧民のような、ノマドワーカー

で仕事を進めていました。

 

会社を辞めてから 1年ほど過ぎたころ、

大宮の土地の売主の一人だった渋谷の歯

科医の奥さんから連絡がありました。本

当に売却ができないかを新橋の弁護士に

確認してほしいと。

約束の時間に K君と弁護士事務所を訪問

すると、売主の法人の総務部長もいた。

ただこれで何かが進むわけではありませ

ん。弁護士も僕も、渋谷の歯科医の顔を

たてるために会っただけです。

そこで気になったのが弁護士の言葉。

「大宮の土地は、私どもが住宅地として

売買するつもりです」

 

それは無理。

なぜならそのためには、実は法を犯す必

要があるから。細かいことは書けません

が、さすがに普通の弁護士にそれはでき

ません。

 

 

この弁護士との面会を最後に、この事案

に関わることは終わりました。

14年経ったいまでも、この土地はその

まま何も変わらず、雑草が伸びている。

銀行の担当者には 100万円を渡せなか

った。

でもそれよりも残念なのは、実は僕がこ

っそりもらうはずだった 1000万円。

それも無くなってしまいました。