yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

最悪のケースも覚悟して下さい(本日妻が亡くなりました⑰)

 

このとき妻は、すでに骨髄バンクに登録

していました。幸いドナーが 6人見つか

った。

そして妻の兄弟も白血球の型を調べまし

たが、残念なことに、兄弟と妻は半分の

3個しか一致しませんでした。

 

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僕のスマホの「お気に入り」画面

 

てっきり骨髄バンクのドナーさんを待つ

ものだと思っていましたが、病院から提

案されたのは「臍帯血移植」です。

主な理由は二つ。一つは妻の健康状態が

少しずつ悪くなってきていたから。もち

ろん本人には伝えていません。骨髄移植

の平均待機期間は約5ヶ月。そこまで待

っていられない。

 

もう一つは年齢です。

骨髄バンクに登録できるのは 54歳まで

です。55歳になるとドナー登録を卒業

しなければならない。つまり骨髄移植は

負担の大きい方法なんです。ドナーさん

全身麻酔をして 3時間かけて 100回

注射し、骨髄を 1リットルも抜かれる。

患者側は 1リットルも移植を受けます。

 

それに比べて臍帯血移植は 25ccだけ。

移植に 3分しかかかりません。逆にそれ

で大丈夫か?という気がする。その臍帯

血もすでに凍結保存したものが、臍帯血

バンクにあります。

 

骨髄移植は患者側にも負担があります。

だから体の組織構成が近い、兄弟に期待

していました。兄弟であれば、移植を受

けられる年齢を超えても移植できる。妻

の弟さんは昨年ギリギリの歳でした。つ

まり、妻と妻のお兄さんはリミット年齢

を過ぎてしまっている。でも結局、白血

球の型が全部は合わず、できなかった。

 

 

僕が病院に一人で呼ばれたのは、移植に

対するリスクの説明でした。

最初の抗がん剤治療のときに使った免疫

抑制剤は移植のときも使う予定のもの。

妻の体に出た赤い発疹は、その免疫抑制

剤のアレルギーだとのことです。つまり

移植の時にその免疫抑制剤を使うと、強

いアレルギー反応が出る可能性が高い。

かといって使わなければ、重篤な事態を

招きます。

使っても使わなくても、非常にリスクが

高い。そして必ず移植はしなければいけ

ない。僕たちに選択肢は無いんです。

 

「奥様に、最悪のケースが起こることも

覚悟してください」