yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

不動産の微妙に怖い話(湘南台の首つりの家①/⑪(不動産百話①))

 

不動産営業に関わって 35年め。

 

ときどきお客さんに聞かれるのが、事故

物件って本当にあるんですか?

安いんですか?

やっぱり何か出たりするんですか?

 

結論から言うと、当然事故物件というの

は必ずあります。

建物の中で自殺したり、殺害されたり、

病死してから発見が遅れてひどい状態に

なっていたり。

絶対にあります。

 

でもそこから何か出る、というのは基本

的にはありません。

 

いままで僕は不動産売買を 1000件

以上成立させています。

査定件数は 4000件以上。

売りに出ている不動産の下見だけでも、

数万件です。

 

また、銀行系不動産会社はそういった物

件を扱うことが多いんです。

なぜなら、不動産を購入するときには、

だいたいが住宅ローンを組んで、保証会

社と契約します。

 

自殺、殺害、病死の場合は、保証会社か

らローンの残った金額が支払われる。

そしてその手続きの過程で、売却を依頼

されるケースが多いんです。

 

だからそういった物件を調査しに行った

り、売りに出したりすることが、他の不

動産会社に比べて圧倒的に多い。

しかも僕は、わりとそういった物件をス

ムーズに売買したことが多かったため、

そのうち何かあれば「センバさんへ」と

いうことになってしまった。

 

こちらは苦手意識もないし、営業数字が

確実に見込めるため、どんどんそんな物

件の扱いが増えてきました。

 

たださすがに、一人で初めての現場に行

くのは気持ちのいいもんじゃない。

部下と一緒に行くこともありました。

 

そんなに数を扱っていると、やはり何か

出るとかがないのが分かってくる。

これだけ扱っても何も起こらない。

 

ひとつの事例として、神奈川県逗子市の

小坪トンネルの幽霊事件があります。

このトンネルの北側にある「鎌倉逗子ハ

イランド」という旧分譲地と南側にある

「亀ヶ岡団地」という旧分譲地を分譲し

た会社にいたため、しょっちゅうこのト

ンネルを通る。

 

夏になると必ずこのトンネルで、車に血

の手形がついていたとか、女の幽霊が追

いかけてきたとかという話しが出ます。

 

本やテレビ、ネットなんかでも必ず出て

くる。

しかし夜中に通っても、僕は一度も見た

ことがありません。

たしかにトンネル内のオレンジのライト

は、不気味な感じがしますが、それだけ

です。

 

でもここで決定的なのは、地元に住む人

でそんな経験をした人が一人もいないと

いうこと。

誰も見ていないし、経験もしていない。

 

どうやら他から噂を聞いて、見たいと思

って来た人にしか見えないようです。

 

つまり、そんなものは無いんです。

 

 

僕もそう思っていました。

あの二つの案件に出会うまでは・・・。