yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

マンション買うつもりないけど(マンション買うつもりないけど①/⑥(不動産百話⑦))

 

お客さんからしたら、いい迷惑だったか

もしれません。

なぜなら具体的に不動産を探していない

からです。そのうちに考えなきゃね、程

度だったはずで、家族以外の誰にも話し

たことがなかった。

 

でも突然の電話。しかもマンションの管

理人から。

「Mさん、マンションを買おうと思って

いませんか。驚くぐらい希望に近い未公

開物件があります。ぜひ見てください」

 

意味が分かりません。だって探していな

いのに、希望に近いってどういうこと?

 

管理人とは僕のことです。

個人事務所の受託業務の一つに、マンシ

ョンの管理人教育兼管理人があります。

その担当しているマンションのお客さん

に、突然電話しました。

マンションを探していないのに、あなた

の希望に近い未公開物件があると。

 

これがどこかの不動産会社からの営業電

話だったら、電話自体に出ないかもしれ

ません。また電話に出てしまったとして

も、電話を切れば済む話です。

でも管理人からの電話。いつも挨拶する

しお世話にもなっている。ちょっと断り

にくい。

 

僕は、もちろんそれを狙って電話した訳

ではないんです。

不動産営業の勘です。

いや、正確に言えば営業経験による行動

観察。

 

このMさんという30代のご夫婦は、僕

の管理担当の分譲マンションを借りて住

んでいました。分譲マンションでも、自

分で住まないで賃貸に出す人もいます。

あるいは、転勤や親の介護等で一時的に

引っ越す人もいます。確率としてはマン

ション戸数の5~10%。

これはどこのマンションでもほぼ同じ。

 

Mさんは初め1階に住んでいました。そ

れから2年ほどして、このマンションの

6階に転居。そしてそこに住んでから既

に4年。計6年、賃貸に住んでいます。

 

更に管理人には他の情報も入ってくる。

売買の仲介やリフォームの内覧会を行う

ときは、管理会社や現地の管理事務所に

許可を取ったり、届けを出します。

Mさんはそこを見に行っていました。た

だ具体的な話には進んでいない。そんな

情報も入ってきます。

 

横浜市にあるこの中古マンションは、リ

ノベーションした約75㎡の3LDKで、

平均取引価格は4,000万円。

 

 

僕の未公開情報は、

「80㎡の3LDK角部屋で、無料のルー

フバルコニー150㎡が使えます」

「現況引き渡し。売主さんの希望価格は

2500万円。部屋はお隣です」