yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

40年後のゴール((北海道⑦/⑦)自転車100kmライドって何?⑮)

 

時々昨日のように、固まりかけた泥みた

いなものにタイヤを取られながら走る。

滑って走れないときは、自転車を押しな

がら何とか林道を抜けられました。

 

すごいと思ったのは、初めて見る火山灰

が積もった風景です。

道路も周りの林も灰色。

一面灰色の世界です。

水分を含んだ火山灰が積もった木の枝な

んかは、いたるところで折れている。

または、火山灰の重さで、木が裂けてい

ます。

 

(14日目)真狩村~豊浦町~長万部

大沼公園函館市

 

(15日目)函館市~フェリー~青森市

~自宅

函館では五稜郭トラピスチヌ修道院

朝市、函館山からの夜景なんかの観光を

して、朝市の海鮮丼と塩ラーメン、五島

軒のカレーを食べたら、ユースと帰りの

フェリー代を除くと、2,000円しかな

かった。

ここでも何も考えていない。

 

15日目の最終日。

走行距離は約2,200km。

フェリーに乗ったとたん、終わりの寂し

さで胸がいっぱいになってしまった。

高校2年の夏。

経験したことが少なく感受性も強い。

その気持ちをやっと抑えられたのは、来

年の挑戦計画があったから。

 

 

現在の僕は、横浜市在住で東京の日本橋

に事務所がある個人事業主です。

多い時は、10個の受託業務を行ってい

ました。

 

その中で、本業とは関係ない鉄道のセキ

ュリティ業務もやっています。

ある日、鎌倉のとある駅で業務について

いると、不安そうな表情の高校生の女の

子が話かけてきました。

錦糸町駅はどこですか?」

ぜんぜん場所が違います。

 

聞いてみると、修学旅行に来てディズニ

ーランドに行ったところ、友達とはぐれ

てしまって一人で電車に乗ったとの事。

まったく逆方向に来てしまった。

しかもスマホの充電が切れてしまい、お

金も1,000円しか持っていない。

泣き出しそうです。

 

あの日のゴールがついに来た。

 

その子は北海道から修学旅行に来ていま

した。家は真狩村。高校2年生。

北海道のツーリングからもう、40年も

経っています。

あのとき親切にしてもらったことを、や

っと返せる。

自分のスマホを貸して宿泊先の先生に連

絡を取ってもらい、これから乗る電車が

東京駅に到着する時間と車両を伝える。

東京駅に先生に迎えにきてもらいます。

そして、ニューデイズスマホ充電器を

買って渡す。

 

 

「なんでここまでしてくれるんですか」

と聞かれる。

「みんな同じことをすると思います」

乗る電車を案内。

終わりは、40年後のこの日でした。