yururi-furu’s blog

ゆるりと続けるフルコミ営業

2km歩いた不審者(昨日妻が急性白血病になりました① ・ ⑱/㊿)

 

朝の検査や治療が終わると、あまりやる

ことがなくなります。基本的にはヒマ。

体温や血圧の測定と酸素濃度は、一日に

何回も計りますが、そんなに時間がかか

るものではありません。

ネットフリックスも見飽きて、本も読む

のが面倒になってきた。こういったもの

は、時間が無い時に見ると、また見たく

なる。たっぷりと時間ができてしまった

りすると、意外と早く飽きるもののよう

です。

 

trust-work.jimdosite.com

 

午後になると、ほとんどやることがなく

なります。1階の売店やコンビニなんか

に行ければ気晴らしになるかもしれない

んですが、白血球が少なくていろんな病

気に感染する危険がある状態だと、そう

いったところにも行けない。特に新型コ

ロナウイルスの感染者が増えてからは、

他の病気の人たちも人との接触が難しく

なっています。基本的にナースステーシ

ョンの担当看護師さんか部屋の人ぐらい

しか話せません。でも治療中のせいか、

同室の2人は顔すら見たこともない。基

本的に一人で過ごす時間が長くなってし

まう。まあ病院で入院中だから、当たり

前ではあるんですが。

 

また、定期的にワゴンで来てくれるミニ

ストップさんには興味がありますが、だ

いたい持ってきてくれるのが食べるもの

なので、あまり見てもしょうがない。

お腹は空いていないんです。

 

妻の病気は他と違って厳しく移動が制限

されている。シャワーは別室にあります

が、トイレは部屋の中にある。

すると他で唯一行けるのがディルーム。

ここには飲み物の自動販売機があり、窓

が広いために景色がいい。たくさんのビ

ルが見え、その先には横浜ベイブリッジ

ランドマークタワーを見ることができ

ます。

でもそれだってずっと見ていると飽きて

くる。ソファーでゆっくりと紅茶を飲ん

でも30分も時間を潰せない。

 

 

その日の昼に妻からきた LINE。

「あまりに暇だから、1周100メート

ルの13階の廊下を20周した」

つまり、2kmも歩いた。

 

看護師さんが、じっと見ていたらしい。